<WRC復帰記念>トヨタ不在時代を振り返る(3)17年間の変遷【最終回】 – ページ 4 – RALLYPLUS.NET ラリープラス
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<WRC復帰記念>トヨタ不在時代を振り返る(3)17年間の変遷【最終回】

©Naoki Kobayashi

第3世代WRカーとオジエ王政(2011年〜2016年)

Naoki Kobayashi

2011年から施行された新WRカー規定は、結果としてそれまでWRCに参戦していなかったメーカーを久々に呼び込むことに成功しました。2011年にMINI、2013年にフォルクスワーゲン、そして2014年に再びヒュンダイと、立て続けに参戦メーカーが拡大し、5つものメーカーが集まりました。

特にフォルクスワーゲンは、「ポスト・ローブ」の呼び声も高かったセバスチャン・オジエを早々に獲得。2012年の1年間をかけてポロR WRCを開発しつつ、WRカーよりパワーは劣るシュコダ・ファビアS2000でラリーの勘を維持しつつ、チームやメカニックの習熟も進めて、ポロR WRCの投入に備えました。

結果としてこれが成功し、2013年に本格参戦を果たしたフォルクスワーゲンはオジエとのタッグで圧倒的な強さを発揮。2013年から4年連続ドライバーズ&マニュファクチャラーズチャンピオンという、ローブに迫る大記録を打ち立てます。

Naoki Kobayashi

そのローブも2013年限りでついにWRCを引退。オジエ×フォルクスワーゲンがローブに引導を渡すかたちになりました。

ですが、オジエ一強となったかと言われればそうでもありません。ラトバラやダニ・ソルドらの中堅のほか、アンドレアス・ミケルセン、ティエリー・ヌービル、ヘイデン・パッドンといった20代の選手も優勝を果たしており、ローブ時代のような絶対王政にはならなさそうな雰囲気ではありますね。

トヨタがWRC参戦を発表したのも、フォルクスワーゲンが常勝王者となっていた時代です。世界一の自動車メーカーがWRCで激突するとあって、楽しみにしていたのですが……。フォルクスワーゲンはお家の事情で、2016年末に突然撤退を表明し、トヨタvsフォルクスワーゲンという対決は夢のままで終わってしまいました。

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