WRC第3戦メキシコ、デイ2最終となる2つのSSはレオン近郊のミニサーキットに設定された。ラリーカーを搬送するトレーラーが渋滞に巻き込まれ、午前中のループがキャンセルとなったこの日、波乱の一日を締めくくるステージは2台ずつ同時に走行するスーパーSS形式で行われた。
以下、SS7とSS8の対戦結果とコメントを登場順にまとめた。
S.オジエ(フォード) vs J-M.ラトバラ(トヨタ)
SS7勝者:オジエ 1:41.2(6番手タイム)
SS8勝者:オジエ 1:43.1(5番手タイム)
セバスチャン・オジエ(フォード・フィエスタWRC)は、ミニサーキットでのオープニングマッチを2回とも制し、デイ2を2番手で終えることとなった。一方のヤリ‐マティ・ラトバラ(トヨタ・ヤリスWRC)はステージフィニッシュ後、飲料水を手に冷却システムをチェックするなど、何らかの問題を抱えている様子だ。
O.タナック(フォード) vs D.ソルド(ヒュンダイ)
SS7勝者:タナック 1:41.5(5番手タイム)
SS8勝者:タナック 1:41.5(6番手タイム)
ダニ・ソルド(ヒュンダイi20クーペWRC)はSS7で発生したエンジントラブルによりリタイアとなってしまう。不戦勝となったオィット・タナック(フォード・フィエスタWRC)は「自分にとって難しい一日だったが、まだ条件はいいと言える。今日は多くの問題が起きた」とコメント。
S.ルフェーブル(シトロエン) vs E.エバンス(フォード)
SS7勝者:エバンス 1:40.2(2番手タイム)
SS8勝者:エバンス 1:38.0(トップタイム)
「ロングステージで問題を抱えたものの、それ以降はポジティブな一日だった。明日は砂利かき役になるが、できる限り最善を尽くすよ」
T.ヌービル(ヒュンダイ) vs H.パッドン(ヒュンダイ)
SS7勝者:パッドン 1:52.5(13番手タイム)
SS8勝者:ヌービル 1:48.6(11番手タイム)
エンジンに問題を抱えた2台のヒュンダイi20クーペWRCによる対決。ティエリー・ヌービルはSS7だけでトップタイムのミークから25秒もの遅れを喫している。「明らかに3台の車には何らかの問題がある。非常に不幸なことだ」とはパッドン。
ヌービルも「ストレスの溜まる戦いだ。でも自分たちにはスピードがあるし、今日を終えてまだ3位のポジションにいる。今日はまだ(問題解決のため)ここで働かなくては」と語っている。
K.ミーク(シトロエン) vs J.ハンニネン(トヨタ)
SS7勝者:ミーク 1:40.0(トップタイム)
SS8勝者:ミーク 1:38.3(2番手タイム)
ラリーリーダーとなったミークは、SS7でベストタイムを、SS8でも2番手タイムを記録した。デイ2を終えて20.9秒のリードとなっている。ミークは 「とても満足。最終的にC3 WRCの可能性を示すことができて本当にうれしいよ。でも、まだできることがある」と感触を語った。また、対決には負けたものの、ユホ・ハンニネン(トヨタ・ヤリスWRC)も2回の走行をともに3番手につける好タイムでまとめてきた。
「雨の中で非常に滑りやすかった。今日はいくつかの問題があったので、サービスに戻ったら何ができるのか見てみる」
WRCメキシコ SS7・SS8 対戦結果
勝敗 | ドライバー | タイム | 差 | タイム | ドライバー | 勝敗 |
---|---|---|---|---|---|---|
◯ | セバスチャン・オジエ | 1:43.1 | 0.9 | 1:47.2 | ヤリ‐マティ・ラトバラ | × |
◯ | 1:41.2 | 4.0 | 1:45.2 | × | ||
◯ | オット・タナク | 1:41.5 | - | リタイア | ダニ・ソルド | × |
◯ | 1:41.5 | 1:50.1 | 3:31.6 | × | ||
× | ステファン・ルフェーブル | 1:41.1 | 0.9 | 1:40.2 | エルフィン・エバンス | ◯ |
× | 1:39.4 | 1.4 | 1:38.0 | ◯ | ||
× | ティエリー・ヌービル | 2:05.0 | 12.5 | 1:52.5 | ヘイデン・パッドン | ◯ |
◯ | 1:48.6 | 0.2 | 1:48.8 | × | ||
◯ | クリス・ミーク | 1:40.0 | 0.5 | 1:40.5 | ユホ・ハンニネン | × |
◯ | 1:38.3 | 1.0 | 1:39.3 | × |