27歳、アイルランド出身のクレイグ・ブリーンはいま、シトロエン・レーシングのトップドライバーになりつつある。
シトロエンのWRCドライバーチャートでは、今季4戦中3戦をスタートしたブリーンがいずれも5位フィニッシュを決めている。6ヶ月開催が前倒しとなった前戦コルシカでも、5位フィニッシュだった。
今季はイベントによって前年型のシトロエンDS3 WRCでの参戦になることから、今季はそれほど期待が高まっていなかったブリーン。シトロエンは、先日のコルシカで初めて3台のC3 WRCを投入し、ラリーをスタートした。ブリーンは、シトロエン勢では最もコルシカの経験が豊富なドライバーとして、このイベントを迎えている。
モンテカルロが残念な結果に終わり、スウェーデンでは悲劇的な結末を迎えていたチームは、コルシカに向けて濃密なテストと開発プログラムを組んだ。
「一番注力したのは、ダンパーとサスペンション。ここが弱点であることが露見されていたからね。ディファレンシャルやジオメトリーのようなエリアについては、自分としてはかなりいい方向に進んでいると思う」とブリーン。
「コルシカは、ダンパーには最も厳しいラリーの一つ。コルシカは自分が大好きな場所だし、たぶん母国(アイルランド)に最も近いラリーだと思う。天気は、コルシカの方がいいけどね! ナローでバンピーな道や荒れたターマックは、僕が生まれ育った土地と同じだ。おそらく、自分が一番自信を持てるラリーのひとつだと思う」
ツール・ド・コルスのスタート前、シトロエン・レーシングの代表、イブ・マトンは、チームのドライバーのうち2人はトップ5でフィニッシュするのではと予想していた。チームメイトのクリス・ミークは、ラリーをリードしていた最中にエンジントラブルでリタイアを喫したが、ブリーンは確かに今回も5位でフィニッシュを果たした。
(Martin Holmes)