WRC第11戦フランスは最終日に3度のベストタイムを奪ったセバスチャン・オジエがリードを広げ、自身のタイトル獲得とともにフランス2度目の優勝を手にした。
最終日のSSは6カ所だが、最長でも14kmと短いSSが続く。SS17とSS20は例年実施されているアグノーの市街地コースだ。
最終日スタート前の時点ではヤリ-マティ・ラトバラ(フォルクスワーゲン)がトップ。0.4秒差でダニ・ソルド(シトロエン)、1.5秒差の3番手にオジエ、そして3.5秒後方にローブが控える。
そのオープニングのSS15で、ローブがまさかのロールオーバーで早々にリタイア。地元フランスでの最後のWRCは、ローブらしくないアクシデントで幕を下ろすこととなった。
一方、オジエはここでセカンドベストのソルドに8.4秒差をつけるベストタイムをたたき出し首位に浮上。ソルドが2位、ラトバラが3位と続く。その後のSS16、SS17でもオジエはベストタイムをマークし、この3カ所だけで2位ソルドに13.7秒のマージンを築いた。ソルドも奮闘し2位を堅持。ラトバラはソルドにどうしても追いつけない。
そして、残る3本のループではオジエはソルドのタイムを見ながら走行し、危なげなく最終のギャラリーステージを走破。木曜日のSS1では他人のリザルトによってドライバーズタイトルを決めたオジエが、フランスの優勝を自力でもぎ取り、自らのタイトル獲得をさらに価値あるものとした。
2位は最後まで奮闘し、SS18ではベストタイムも奪取したソルド。ドイツに続いてターマックでの速さをしっかりとアピールした。3位はラトバラで、初のターマックラリー制覇はおあずけとなった。
なお、マニュファクチャラーズタイトルについては、フォルクスワーゲン・モータースポーツがオジエの1位とラトバラの3位、シトロエン・トタル・アブダビ・ワールドラリーチームがミッコ・ヒルボネンの6位で、タイトルは決まらなかった。
以下、5位エフゲニー・ノビコフ(フォード)、7位アンドレアス・ミケルセン(フォルクスワーゲン)、8位マッズ・オストベルグ(フォード)と続いた。WRC2のロバート・クビカは総合9位でドライバーズポイントを獲得している。
WRCフランス最終暫定リザルト
1:S.オジエ(フォルクスワーゲン) 2:53:07.6
2:D.ソルド(シトロエン) +12.2
3:J.ラトバラ(フォルクスワーゲン) +19.5
4:T.ヌービル(フォード) +1:14.1
5:E.ノビコフ(フォード) +3:10.9
6:M.ヒルボネン(シトロエン) +3:37.7