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WRCポルトガル︰競技3日目、新井と勝田は明暗分かれる展開に

©Naoki Kobayashi

WRC第6戦ポルトガルの競技3日目、TOYOTA GAZOO Racingチャレンジプログラムから参戦するふたりの若手育成ドライバー、勝田貴元と新井大輝は明暗を分けた。

Naoki Kobayashi

前日のリタイアから再出走した勝田は、ハード目のサスセッティングが裏目に出た午前中こそ苦戦したものの、午後のループではソフト目に振ったセッティングが奏効。パンクなどのトラブルを避けながら納得のペースを刻み、ラフ路面での走りの手応えを掴んだ一日となった。
「すごく収穫の多い日でした。悪い方向といい方向のセッティングを両方試すことができて、勉強になりました。サスペンションもただ軟らかくしただけではなく、ステージ後にはクリック調整で少し固めに戻したら、すごくよくなりました。感じたこともいっぱいあるし、ラフ路面はこういうセッティングがいいのかなというのが見えてきた。次につながります」と笑顔でWRC2 14位から最終日を迎えることになった。

Naoki Kobayashi

一方の新井大輝は、「アンチラグが強いとポップオフバルブがスタックする症状が出る」というトラブルが相変わらず発生するため、アンチラグシステムを作動させないセットアップでパワーロスしたままの走り。午前中はジャンクションをオーバーシュートしたミスと、SS12で前走者に詰まってダストに悩まされたあげくに、ブレーキ不調に陥った以外は大過なく走り、「今朝はサスペンションを目一杯軟らかくして、変なサプライズがおきないようなセットアップにしました。何事もなくサービスまで戻ってくることができたのでよかったかなと思います。エンジニアと相談しながら、どう走ればいいかを探っています」とようやくリズムを掴めた様子だった。

しかし、「思い切ってセットアップを変えてみようかと思っています」と臨んだ午後、最長ステージのSS15で立ち木にクラッシュ。衝突のダメージ自体はそれほどではなかったものの、エキゾーストの熱が草に火をつけてしまい、マシンは一気に炎上。すぐに脱出した新井とコドライバーは無事だったが、ここで完全にリタイアに。2週間後に迫ったサルディニアの参戦にも影響が出かねない事態となってしまった。



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