ラリーポルトガル、フィニッシュ後の各ドライバーからのコメント。今季初めて迎えたマシンの本領が問われる伝統的なグラベル戦で、初日先頭走行を強いられながら快勝したセバスチャン・オジエ。素直に喜びを表し、ポルトガル出身のチームスタッフの存在についても触れた。
*()内は総合順位の前日比
[MスポーツWRT]
フォード・フィエスタWRC
「この結果に喜んでいるよ。戦いは最後まで厳しかったが、このような勝ち方をするのは誰でも気持ちがいいと思う。正直、レッキの時点では優勝のチャンスが出てくるとは思っていなかった。だから、なおさらこの結果を誇りに思うし、うれしい。先頭走行はいつでも苦労するが、金曜日のステージも本当にいい走りができたし、その後は走行順はかなりよくなった。土曜日は走りやすい順番になり、どのステージでもベストかセカンドベストタイムをマークした。前半は、オットと張り詰めた戦いになった。彼のペースは週末を通して素晴らしかったし、ミスの後もチームのために好ポイントを献上した。何もかも気分がいいし、がんばってくれたチームのみんなに心から感謝しなくてはならない。自分はいつも、ラリーとはチームの努力だと言っているし、マシンも週末を通してパーフェクトだった。実は、僕のチームメカニックとエンジニアは、ポルトガル人なんだ。彼らも、この勝利をとても誇りに思っているはずだよ」
オィット・タナック/総合4位(=)
「基本的には、この週末の内容には満足していいと思う。土曜日にミスをして、セブとの優勝争いのチャンスはなくなってしまったが、ペースも速さもマシンのフィーリングもよかった。これまでで、おそらく一番いいセットアップだったと思う。テストの度に前進を続けているし、来週はサルディニア向けに2日間のテストを予定しているので、高リザルトを狙っていきたい。今回はマシンの本当のポテンシャルを見定める伝統的なラリーだったが、今の段階ではいいパッケージになっていると思う。もちろん、まだ細々と改良しなくてはならないところはあるが、確実に期待が持てる」
エルフィン・エバンス/総合6位(=)
「アップダウンのあるラリーだった。完璧な週末ではなかったが、明るい要素もたくさんあった。土曜日にミスをしてしまったのは理想的ではないが、いい形で進んでいる時は速さもあったので、ポジティブに捉えていかなくてはならない」
[ヒュンダイ・モータースポーツ]
ヒュンダイi20クーペ WRC
「パワーステージをクリーンに走れて、いい形でラリーを終えることができた。この週末は、マシンのリヤに手こずっていて、オジエやMスポーツとの優勝争いに迫ることができなかった。彼らのパフォーマンスは素晴らしく、張り合うことができなかった。それでも、2勝収めた後に2位に入り、パワーステージでも大量ポイントを獲得できたので満足している。ドライバーズ選手権でもオジエに続く2位に浮上した。とても重要なことだ。ダニも3位に入ってチームズ選手権でのポイントをさらに重ねることができたので、とても実り多い週末となった。がんばってくれたチームに感謝している。次は、昨年勝っているサルディニアなので、ポジティブなイメージで臨むことができる」 ダニ・ソルド/総合3位(=)
「このポディウムフィニッシュは、本当にうれしい。土曜日は上位との差を詰めることができず少し落ち込んだが、セバスチャンとティエリーがとにかく速すぎた。今日は、ステージをアタックするには差が離れすぎてしまっていたので、とにかく3位でフィニッシュすることに集中した。楽しい週末だった。スペクテイターからの応援は信じられないほどだったし、ステージにあんなにたくさんの人が並んでいるのを見るのは最高だったよ。応援してくれたみんな、この素晴らしいリザルトにつなげてくれたチームのみんなに、心から感謝している」
ヘイデン・パッドン/総合29位(↑)
「まずは、大変な苦労をしてくれたチームに心からの感謝を伝えたい。ストレスが溜まる時もあったが、みんな諦めないでいてくれた。事実、ラリーの度に試練は厳しくなっているので、この難局を一緒に乗り越えることをみんなで目指している。今日の最終日は、トラブルがなければステージウインが獲れるというところを見せるために走った。パワーステージは楽しかった。走行順が最初だったので、予想以上にたくさん砂利を掃かなくてはならなかったが、それも楽しめたよ。セブが(初日)先頭走行で見せた走りはアメージングだね。今回は優勝を争うことはできなかったが、今後に向けて明るい予兆もある」
[シトロエン・トタル・アブダビWRT]
シトロエンC3 WRC
「どうも、今季は5位が定位置になりそうだね! 今週末もいい内容だった。金曜日は上位レベルの速さが出せていたし、SS7で石にヒットしてダンパーを破損しなければ総合順位でもトップにつけていた。残りの2日間は上位陣と競り合うペースを出すのに少し苦戦した。いろいろな要素があると思うが、一番大きなことはこのステージでの知識が少なく、スタート順も厳しかったことがあると思う。サルディニアでは、さらによくなるよう努力を続けていく」
ステファン・ルフェーブル/総合13位(↑)
「今回目指していたリザルトには、明らかに届かなかった。このラリーに向けて特に念入りに準備を進めてきたが、自分たちの戦いは金曜日の午前に一変してしまった。転倒の後は、できる限り走行を重ねて成長するよう努めた。自分たちの走行順では、本領を発揮することは難しかった」
「今日は、上位陣と同等のリズムを取り戻してラリーを終えられた。初日以降は、自分たちのパフォーマンスはあまりいいレベルになかったように思うので、それがなぜなのかを明らかにしていかなくてはならない。この後も努力を続け、自分に関しては下らないミスをなくしていかなくてはならない」
[トヨタ・ガズーレーシングWRT]
トヨタ・ヤリスWRC
「ポルトガルはアルゼンチンほど荒れてはいないが、コンディションはかなりトリッキーで、自分たちはここでの経験があまりないことを考えれば、ポイント圏内でフィニッシュできたことに満足だ。一番重要なのは、学んだことがたくさんあり、全体的にクリーンな走りができたこと。これは自信につながる。今日は、今後のためにいくつか違うことを試したし、ファフェでは本当に楽しめた。信じられないくらいの大観衆で、素晴らしい経験だった。みんなにも感謝している」
ヤリ‐マティ・ラトバラ/総合9位(=)
「気持ち的には、キャリアの中で最も辛いラリーだった。昨日は気分が本当に優れなかったが、脱水症状のために病院で一晩過ごし、今日はかなりよくなってポイント圏内でフィニッシュすることができたから、本当にうれしい。サルディニアの前にはテストを予定していないので、十分休養することができる。2日間は、ぶっ通しで寝ることができると思うよ! そして、次のラリーにはより強くなって戻ってくる」
「正直、ラリーの前は総合順位でポイントを獲りたいと思っていたが、パワーステージのことは夢にも思っていなかった。だから、いろいろな意味で今回のラリーは全く予想とは違っていたが、ハッピーだよ。適切なペースをつかめたと思うし、それはとても重要なことだ。今日の最初の2本では、タイヤをセーブすることに努め、最後の2本ではハードにプッシュした。ファフェのパワーステージ、ジャンプでの自分の着地は面白いことになってしまったけど、少なくとも、ヤリスWRCのサスペンションがどれだけ頑丈かを見せることができたよ!」