WRCのオフィシャルパートナーであるドローンメーカーのDJIは、簡単な操作で誰でも飛ばせるカメラドローン「DJI SPARK」を発表した。価格は本体のみで6万5800円、送信機、プロペラ2組、プロペラガード、追加バッテリー1個、充電ハブ、ショルダーバッグ、ケーブルなどをセットにした「Spark Fly Moreコンボ」は9万1800円(いずれも税別)。ユーザー登録することで、日本国内における第三者への賠償責任保険1年間が無償付帯される。
Sparkは手のひらのジェスチャー操作のみで飛ばせることが最大の特徴。電源を入れて離陸すると自動でジェスチャーモードとなりホバリングする。カメラに向けた手のひらを認識し、手の動きに合わせて上下左右に移動するほか、両手のジェスチャーで静止画の撮影を行う。障害物を検知して避ける機能や、バッテリー切れなどの際には事前に設定したホームポイントに自動で戻る機能もある。
また、カメラを下向きにして上昇しながら撮影する「Rocket」、斜め上に離れながら撮影する「Dronie」、被写体を中心に回る「Circle」、上昇しながら被写体の周りを旋回する「Helix」で、自動的に10秒の動画を作成する「QuickShot」機能を搭載。いずれもハリウッドの協力で実現したという。撮影モードには新たにパノラマ撮影が可能な「Pano」と、被写体の周囲をボケさせる「ShallowFocus」を追加した。
従来のDJIドローンと同様の機能も搭載しており、スマートフォンアプリ「DJI GO 4」での操作も可能。別売の送信機を使うことで最高時速は50km、最長2kmまで720pの動画伝送が可能となる。
発表会ではスペシャルゲストとして、フリー素材のモデルなどで活躍中の河村友歌さんと、FIA-F4やイタリアGTで活躍し、今年はランボルギーニ・スーパートロフェオ・ユーロシリーズで活躍している根本悠生選手が登壇。DJIの製品の魅力をアピールするDJIアンバサダーに就任した。
普段は大学生として学業をこなしながら、SNSなどで情報を発信しているという河村さんは「これまではスマートフォンで手を伸ばして自撮りなどをしてきましたが、背景がうまく入らなくて顔だけになってしまうんですよね。SPARKで友達や周りの風景なども一緒に撮れたら楽しそう。ドローンを飛ばすのは難しそうですが、SPARKなら私でも飛ばせそうです。でも絶対に壊したくないので、練習して撮影してみたいと思います」とコメントした。
また、普段からMavicなども使っているという根本選手は、「WRCなどでもDJIはドローンでの映像を撮影していますが、ヘリコプターでは近づけないような近くから撮影した映像などを見てみたいですね。現在はOSMOを使って自分のレースの裏側などを撮影して発信しているのですが、SPARKでは、サイン中の様子なども撮ってみたい。もちろん、サーキットなどの制約もありますが、現在WRCをはじめとしてDJIが撮影を頑張ってくれていることで、ルールが変わるかもしれませんし」とSPARKで広がるアピールの可能性についても語ってくれた。
なお、小型ではあるが、国土交通省が定める飛行ルールの対象となる機体であるため、人口密集地などでの許可のない飛行は行えない。詳しくは国道交通省「無人航空機の飛行ルール」のウェブページを参照してほしい。
DJI SPARK(主なスペック)
重量: 300g
サイズ: 143x143x55mm
対角寸法: 170mm
最大上昇/下降速度: 3m/s
運用限界高度: 4000m
最大飛行時間: 16分
衛星測位システム: GPS/GLONASS
Wi-Fi: 2.4GHz
カメラ: 1/2.3インチCMOS/有効画素数1200万画素
最大静止画サイズ: 3968×2976ピクセル
写真フォーマット: JPEG
動画解像度: 1920×1080 30p
最大ビットレート: 24Mbps
動画フォーマット: MP4(MPEG-4 AVC/H.264)