ヒュンダイ・モータースポーツのヘイデン・パッドンは、自身の公式サイト上で、今後のラリーはすべて、セブ・マーシャルがコ・ドライバーを務めることになったと発表した。これまで長年に渡り正コ・ドライバーを務めてきたジョン・ケナードと、お互いに同意しての決断だという。
ケナードは3月の時点で既に、今季のWRCフィンランド戦を最後に現役を引退することを発表しており、後任としてマーシャルが就くことも決定していた。パッドンとマーシャルは、R5マシンでイタリア選手権イベントに参戦するなど準備を開始している。しかし、ケナードが4月のアルゼンチン戦でのアクシデントにより臀部を負傷。医者の指示に従い、今月のポルトガル戦を欠場していた。このポルトガル戦では、マーシャルが初めてWRC戦でパッドンのパートナーを務めた。
ポルトガル戦の時点では、サルディニア戦以降の出場に意欲を見せていたケナードだったが、臀部の回復が思わしくないという。その後はポーランドとフィンランドの2戦しか残っていないことからも、ケナードは今後もマーシャルがパッドンのコ・ドライバーを務め、今後に向けてコンビネーションを築くことが最善と感じたという。
ケナードは「残念ながら、今の状態ではサルディニアのラフグラベルに参戦することはできそうにない。ヘイデンと過ごしたWRCキャリアをポーランドとフィンランドで、終えたいと心から願ってはいるが、全く理にかなっていないことだ」とコメント。「今年は厳しい滑り出しになっているので、ポジティブな流れをつかみ今季の後半に向けて動き出すことが最も重要。ポルトガルでは、ヘイデンとセブが素晴らしい走りを見せているので、このまま彼らがコンビを組み続ければ、すぐにポディウムの上に戻れると確信している。私は、心の中で彼らとともに戦い続ける」
「簡単な決断ではなかった」とパッドンはコメント。
「しかし、今後のことを考えれば、これがベストだと思う。この決断について、ジョンは全面的に支持してくれたし、勧めてくれたのは彼だった」
「たとえジョンがマシンの中にいなくなるとしても、僕らのWRCプログラムに関してこれからも重要な役目を担っていく。今年は残りのWRC全戦に帯同して、僕らのグラベルラリーを支え、ターマック戦ではグラベルクルーをアシストしていく」
「8月に開催されるニュージーランド選手権のコロマンデル戦では、ジョンと一緒にヒュンダイi20 AP4で参戦する予定だ。また、ラリーフィンランドでは、ジョンのキャリアを讃える会も行うので、楽しみにしているよ」