WRC第7戦イタリアを前に、レッキを終えた勝田貴元にラリーに臨む心境を聞いた。勝田にとっては、5月に参戦したWRCポルトガルに続いてのWRCイベントとなる今戦。シェイクダウンではWRC2勢の7番手タイムを記録した。ラリーに臨むにあたり、勝田は次のように語ってくれた。
ーーそろそろWRCには慣れましたか?
「いやいやまだまだです。去年から数えて4戦目、フィンランド、スウェーデン、ポルトガルとイタリアになるわけですが、それぞれキャラクターもまったく違って、スケジュールはどのラリーもタイトで、毎回タフな週末です。それぞれのイベントで、雪だったりハイスピードグラベルだったりと、気を遣うところがまったく違ってきます」
ーーどういうところに気を遣いますか?
「タイヤなどですね。前回のポルトガルもそうでしたが、岩などがたくさん出ているのでパンクにも気をつけなくてはなりません。おそらく今回はポルトガルよりもラフになりそうなので、本当に集中していかなくてはなりません。長いステージの後、500メートルくらい先に次のステージがあったりもするので、そういう場所ではブレーキにとても負担がかかると思います。その場しのぎではなく、そういうところもきっちり先を見て組み立てることができるように、今回はそのあたりを勉強したいと思います」
ーー日々これ勉強ですね!
「そうですね、毎回新しいことばかりです。前回のポルトガルも完走できました。初日に1回止まってしまったり、セカンドループを走れなかったりしたことはあったのですが全部のステージを走り切ることはできました。そこで得たもの、発見したものは、今回必ず活きると思います。それよりもさらに、今回の方がタフになりますし、どうなるかを見るためにも完走して、最後まで走り切って、経験を積みたいと思っています」
「第一目標は完走して経験を積むことです。焦らず、落ち着いて走りたい。何が起こるかわからないなかで、完走すれば結果も自動的についてくるようなコンディションなので、そこに重点的に集中していきたいです。ただ、何も起こらないような遅いペースで走っても得るものは少ないと思うので、ある程度自分のレベルを理解した上で、そのレベルのスピードで走れるようにがんばります」