プジョー・スポールは、セバスチャン・ローブが2013年にパイクスピークのコースレコード(8分13秒878)を樹立して優勝を飾った際のマシン、プジョー208T16パイクスピークの新たなオーナーとなったことを発表した。
標高2865mから4301mまで20kmのコースを一気に駆け上がるヒルクライムの名門イベント、パイクスピーク・インターナショナル・ヒルクライム。2017年大会は6月25日にメインレースが行われるが、時を同じくしてこの難関コースのコースレコードをマークした名マシンが、そのドライバーの手に渡った。ツインターボV6ガソリンエンジンを搭載するこのプジョー208T16パイクスピークは、7800rpmで驚異の875馬力を発生。さらに、ルマンに参戦するプロトタイプカー、プジョー908HDiと同じリアウィングを装着しており、時速100kmの到達時間は、わずか1.8秒だ。
ローブとチームは、既にローブの出身地であるフランスのアルザスで手短にシェイクダウンを行った。9月9−10日に同地で行われるトゥルクハイム・トロイピ・ヒルクライムへの参戦が決まっている。
思い出のマシンを手にしたローブは「いつかはこのマシンを自分の物にしたいと夢見ていたので、とてもうれしく思うし、プジョーがこのマシンを自分に託してくれたことを誇りに思う」とコメント。
「このマシンはドライビングがとても複雑だが、自分らしい走りができるようになるまでそれほど時間はかからなかった。208T16パイクスピークから感じられる衝撃はとても独特だが、大きく変わったところはない。プジョー・スポールはこのマシンを再び走らせるために、とても丁寧に手入れをしてくれたし、セバスチャン・ローブ・レーシングのテクニカルスタッフも、細部を理解するのにそれほど時間はかからなかった」
「このマシンをまたドライブしたいと思っていたが、今回走るのは自分の地元、アルザスだ。これは自分やチームにとってだけでなく、フランスのモータースポーツファンにとっても、重要なことだと思う」