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エリック・バクセンベルガー逝去、メルセデスのアイボリーコースト優勝に貢献したラリーエンジニア

©Mercedes

メルセデスがWRCに参戦していた時代の伝説のエンジニア、エリック・バクセンベルガーが7月18日に逝去した。享年86。

メルセデスを43年勤め上げたバクセンベルガーは、実力派のテストドライバーとして知られ、その後、シャシー開発部門で300SLに携わった。メルセデス社がモータースポーツに興味がなかった時代、バクセンベルガーは30年の間、競技プロジェクトを求め続けたが、それを密かに激励し続けたのは、先輩格のルドルフ・ウーレンハウトだった。

70年代後半、パワフルだが重いラリーマシンが圧倒的な強さを誇ってからは、バクセンベルガーの願いは、独特な耐久イベントであるアフリカ戦に焦点を絞ってWRCに参戦できるようになったことで成就され、アイボリーコーストでは2度優勝を果たしている。80年代に入ることになると、ラリーのライバルメーカーがターボや4輪駆動のデザインを採用してマシンのパフォーマンスを高めるようになり、メルセデスもよりコンペティティブな計画を立て、チームを牽引するためにドイツのトップラリードライバー、ワルター・ロールの起用を敢行する。

しかし、当座のプランとしての伝統的な軽量のシャシーデザインでは、メルセデスをすぐにWRCの常勝軍団に押し上げることにはつながらないことが明確になってくると、プログラムは封印された。1996年に長年在籍した同社を引退したバクセンベルガーは、積極的な強力な統率力や、果敢なスポーティングマネージメントのアイデア、ラリーマシンにテレメトリーを導入するなど革新的な技術開発を残した。
(Martin Holmes)



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