ヨーロッパラリー選手権(ERC)第6戦イプルーラリーは6月29日、フィニッシュを迎えた。この日は最終SSで、コースオフしたミッコ・パユネンのマシンがコースを塞いだため、ステージはキャンセルとなっている。
ラリーは、今イベント最有力候補に挙げられていた地元ベルギー出身のベテラン、フレディ・ロイクス(シュコダ・ファビアS2000)が、SS1から首位に立っての圧勝。同イベント8度目の優勝を飾った。このイベントでは舗装ラリーとして初めて予選が行われたが、ロイクスはこの予選でもベストタイムをマークした。
「スタートからマシンのフィーリングは最高で、存分にプッシュすることができた」というロイクスのイプルー初参戦は1993年にさかのぼる。「雨が強く難しいコンディションだったが、いい速さを見せることができた。クレイグ(ブリーン)がトラブルに遭った時は少しペースを落とし、とにかくフィニッシュを目指した。とてもうれしいよ」
そのクレイグ・ブリーン(プジョー207 S2000)金曜日の夜に左フロントのドライブシャフトの不調に見舞われ、首位争いから後退。ブライアン・ブフィエ(プジョー207 S2000)と激しい2位争いを展開した。
ブフィエは、ブリーンに46秒差をつけて最終日をスタートしたが、ブリーンはこの日最初のステージから5連続ベストを叩き出し、まずはヘイデン・パッドン(フォード・フィエスタS2000)から3位を奪取すると、ブフィエとの差を20秒にまで縮めた。しかしその後、ブフィエも2連続ベストで応戦。SS14では、ブリーンがジャンクションをオーバーシュートし、エンジンをストールさせてしまう。一方、ブフィエはその後、さらにステージウィンを4本重ねて2位フィニッシュ。今イベントののコリン・マクレー・フラットアウト杯も獲得した。
プロダクションカップでは、3連勝を目指したアンドレアス・アイグナー(スバルWRX STI R4)がこの日SS10で左リアを木にヒット。その後、パンクやブレーキがなくなるトラブルにも見舞われ、カップ4位に終わった。カップ勝利はベルギーのアンディ・ルフェーブル(三菱ランサーエボリューションX R4)。また2WDカップは、同じくベルギーのザビエ・ボーネット(プジョー208 R2)が勝利を飾った。