バルト三国最大のモータースポーツイベントとして呼び声が高いラリーエストニア。FIAヨーロッパヒストリックカーラリー選手権の一戦にもなっており、ヨーロッパの名ラリードライバーが、伝説のラリー車で参戦することで毎年話題を集めている。今年の開催は7月20-21日に予定されている。
自身のヒストリックカー好きを公言し、何台も所有しているヤリマティ・ラトバラは、昨年の今イベントではフォード・エスコートRS Mk2 BDAを駆り優勝を果たしているが、今年はWRC史上初のターボ4WDマシンとして知られるアウディ・クワトロでエントリーしていることを発表している。
ラトバラが現在所属するVWモータースポーツの代表、ヨス・カピートは、現在開催中のラリーサルディニアで、ポロR WRCとアウディ・クワトロに興味深い共通点があることを指摘した。「クワトロ同様、ポロR WRCも実戦初参戦の最初のステージでベストタイムをマークしている。初勝利はいずれも、デビュー2戦目のスウェーデンだった。それに、ドライバー陣がフランス人とフィンランド人の組み合わせというのも奇遇だ」
アウディ・クワトロは1981年、それまでリア駆動車が主流だったWRCで初めて登場したターボ4WDマシン。ミシェル・ムートンとハンヌ・ミッコラが勝利を挙げるなど活躍した。
一方、このラリーエストニアのエントリーも興味深く、ヤリマティの実父、ヤリ・ラトバラは三菱ランサーエボリューションWRC2でエントリー。PG・アンダーソンはフォード・フィエスタRS WRCでの参戦を検討しているほか、エストニア出身のオィット・タナックもWRCカーでのエントリー目指して奔走中とのことだ。