WRCの写真で綴る「ワールドラリーカレンダー2018」。
第2回目の今回は、5〜8月の写真4点を小林直樹カメラマンの一言コメントとともにご紹介します。
WORLD RALLY CALENDAR 2018
ワールドラリーカレンダー2018
A2変形判・13ページ・オールカラー
撮影: 小林直樹
発行: 合同会社サンク
価格: 2,800円(税込)
5月
ラリーアルゼンチンらしい月面のような岩場を表現したくて撮影した1枚です。観客たちは慣れているのか、ラリーが始まる何日前からコース内に駐車していて、レッキの時にはすでにそこにいるんですよ。私たちカメラマンは駐車場にクルマを止めて、スタートからコース上を2~3㎞歩いて移動しています。
写真左上の奥の方にずっと土煙が残っているのが見えますよね。この撮影場所はあそこから走ってきた先にあるコーナーなんです。土煙でどこをどうやって走ってきたのかが分かるのがいいですよね。空気もとても澄んでいて、青空と岩山の間をラリーカーが抜けてくる姿は、まさにアルゼンチンならではかなと思います。
6月
ドイツはここ数年でブドウ畑のステージが全体の3分の1くらいになっちゃったんですが、その中で一番良かったモーゼル川とブドウ畑、村のワイナリーと観客を写し込める場所を、今年の撮影ポイントに選びました。天気が雨だったのが残念でしたけど。
実はここのラトバラの写真は表紙候補でもあったんですが、ヤリスWRCのフェンダーを壊しちゃってたので……。ドイツでのラトバラは何かしらどこかしらを壊してましたね。
7月
ラリーポルトガルでは、いつものファフェのステージで撮影したんですが、最近は規制が厳しくてどんどん撮影エリアがコースから離されているんです。実はこの写真はリモート撮影で、コースの近くにカメラを置いてあおり目で狙ったんですが、この時は一番飛んでいたのがミークでした。
自分がしゃがんで撮ったとしてももっと高い位置になるから、これは低い三脚ならでは、という角度ですね。同じ場所に、他のWRCカメラマンたちも6台くらいリモートカメラを設置していました。
でも、ラリーカーが走った後に砂煙でレンズが汚れて、レンズを拭きに行こうにも警官が止めるから大変なんですよ。この時は、警官に断りを入れてカメラの様子を見に行った人が、毎回全員のカメラのレンズを拭いてくれたんです。あれは助かったなぁ。
8月
ここもラリーフィンランドではいつも撮影している場所で、バックに観客がいっぱいいて、フラッグも入る構図を狙いました。本当はフィンランド国旗が多い方がいいけど、最近はフィンランド国旗よりエストニア国旗の方が増えているかな(編集部注・エストニアはオィット・タナックの出身地)。
今回はハンニネンがいい感じにカウンターを当てていたからセレクトしてみました。ラトバラが来ていたら表紙候補にもなったと思うけど、手前でリタイアしちゃっていましたからね。
小林カメラマンによる解説、いかがでしたか。ワールドラリーカレンダー2018は、ラリー北海道のラリプラブースで皆さまに初お披露目の予定です。会場でお手にとってじっくりご覧いただけます。小林カメラマンも撮影のため現地入りする予定ですので、運が良ければ会えるかも?
さらに、現地に来られない方はオンラインでご注文いただけます。しかも今なら通常600円の送料が無料になる先行予約キャンペーン中です。対象は14日(木)のご注文分まで! ご購入は下のボタンからどうぞ。