世界ラリークロス選手権第9戦フランス戦にフォルクスワーゲン・ポロでエントリーし、世界RXデビューを果たしたアリスター・マクレー。しかし、中間リザルトでスーパーカー部門エントリー25台中、24位とセミファイナル進出に遠く及ばない厳しい結果となった。そのマクレーは、今週末に開催されるラトビア戦にも引き続き参戦する。
「通常、新しいスポーツに挑む時はクラブレベルから始めてレベルアップしていくが、今回の場合、自分は世界ラリークロスという最高峰クラスに飛び込んだ。まさに修業だよ」とマクレーはロエアックで行われたフランス戦で語っている。
「ロエアックに入る前から、世界RXがどれだけプロフェッショナルなのかを映像で見てきた。競技レベルは極めて高い。これまでにないほどだ。マシンの開発やパフォーマンスも、ここ2年ほどで格段に高まっている。3、4年前なら、すぐに参入してもそこそこ戦えたが、今は本当に難しい。そうした場にいられるのは素晴らしいことだし、とてもやりがいがあるよ」
長いラリー経験を誇るマクレーだが、デビュー戦となったフランス戦は、慣れないスーパーカー仕様のポロでウエットとドライの両方のコンディションに対応しなくてはならなかったため、プラクティスでは慣れるのに精いっぱいである上に、ミスが許される余地がまったくなかったという。
「ラリーでは、35kmのステージではいくつかのコーナーでミスをしても、それですべてが終わりということにはならない。ラリークロスでは、そんなことをすればトップから4位に落ちてしまう。大きな違いだ。とにかく時間がかかる。セバスチャン・ローブのような偉大なドライバーが、1勝をマークするのにどれだけ時間がかかったかを見れば、分かると思う。彼はトップ争いはしていたが、リザルトにつなげるまでにかなり時間がかかった。WRCで9連覇を果たしたほどの男でさえ。だから、いきなり参入していい走りができるほど、簡単なスポーツではないんだ」