アクロポリスでVW移籍後初の勝利を決めたヤリマティ・ラトバラが、WRC.comのインタビューに答え、10年前に初めてアクロポリスに参戦したことも振り返った。
Q:フォルクスワーゲン移籍後、初めての勝利を決めた後の気分は?
J-ML:「最高だったよ。すごくほっとした。今季はクラッシュで始まったから、VWにとっては、新しいドライバーはどんなやつなんだ?という感じだったろうね。なかなか噛み合ない状態が続いたけど、やっとチームにリザルトをもたらすことができたよ」
Q:本来のドライビングを発揮することができた手応えがあった?
J-ML: 「そう思いたいね。まだ今季は何戦も残っているし、マニュファクチャラーズ選手権では、大バトルになるだろう。この先ももっといいリザルトを出していかなくてはならないが、流れとしてはいい感じになっている。今回のラリーではいい戦略が立てられたので、とても満足している。アクロポリスは以前よりもさらに戦略重視のラリーになったね」
Q:今回の戦略の内容は?
J-ML:ここのラリーは90%くらいの走りに抑えなくてはならない。100%で行けるところもあるけど、全部は無理だ。タイヤもマシンも持たない。落とすところは落とし、これらのところはノートにしっかり記載して、スプリットとも照らし合わせた。それがうまく行ったね。でも、それほど無理な戦略でもないんだ。最初のステージの後は、40秒差があったからね」
Q: 首位に立っている時にプレッシャーは感じた?
J-ML: 「日曜日の午前まではそれほど考えていなかった。土曜日はステージの度に状況が変わったし、勝利に手が届きそうだと感じて興奮してきたのは日曜日に入ってからだ」
Q: 「ヤリマティ」しそうな瞬間はあった?
J-ML:「2回あったね。最初のステージではスタートから3kmのところで、何にもヒットしないようにまっすぐ行った。それで14秒ロスして、SS4では下りで速度が高すぎた。ブレーキして、何度も右左にと振られたよ。とてもラッキーだったね。ミーカに、ラッキーだった。これで運を使っちゃったからもう残ってないよ、って言ったんだ。
Q:10年前のアクロポリスでは、初めてワークスドライバーとして参戦し、今年は優勝した。
J-ML:「まだ18歳の子供で、フォーカスRS WRCを初めてドライブした。その興奮ったらなかったよ。コリン・マクレー、トミ・マキネン、ペター・ソルベルグと一緒にシェイクダウンを走って、ラリーがスタートし、最初のステージはかなり難しいコンディションだった。初日が終わった後、すごく疲れてしまった。マシンの中で眠りたいほどだったよ! あんな酷暑ラリーに対して、体力不足だった。ドライビングしたい情熱はあったが、セッティングの知恵もないし、マシンに関しては手を出すことができなかyった。経験がなかったから、とにかく各ステージを走るだけだった」
「最後のサービスで、3SSを残した時点で10位につけていた。マルコム・ウィルソンが、力を抜けと言ったのを覚えているよ。完走するのはすごく大変だった。最後から3本目だったと思うけど、ディディエ・オリオールを1秒抑えて9番手タイムを出したんだ。僕に取っては大事件だ。経験を積み始めた少年だったからね。最高の瞬間だった。いま思い出してもうれしいよ。僕は年を取ったし、もう若手世代ではないけどね」