6月3日に行われた「TOYOTA GAZOO Racingチャレンジプログラム」の記者会見において、トヨタ自動車モータースポーツマーケティング部の堀川龍雄氏が、若手ドライバー育成の意義について以下のように語った。
「ラリーは公道を舞台に行われるスポーツです。一般にも身近な存在と言えるでしょう。現在開催中のフレンチオープンで活躍している錦織圭選手のように、ふたりには日本代表として戦って欲しいという思いがあります」
新井大輝と勝田貴元のふたりに関しては、長期的な育成を考えているという。
「このようなセレクションを毎年やるというプランは、今のところはありません。あくまでもふたりの成長を見つつ、その実力に合せてサポートを考えていくことになります。もちろん将来的にはWRCにおいて(トヨタ・チームに)乗せたいという考えはありますが、あくまでもふたりの実力次第です」
今回、選ばれた2名を含めて71名という多くのドライバーが応募してきたことは、ラリー界にとっても非常に明るいニュースと言えるだろう。堀川氏は選ばれなかったドライバーのなかに、光る存在があったこともつけ加えていた。レベルの高い選考に多くの若手が参加したことで、今後彼らのなかからもチャンスをつかむ存在が現れる可能性はある。これまで停滞していた日本発のWRCドライバー誕生に向け、このプログラムが大きな一歩になることは間違いなさそうだ。