全日本ラリー選手権第7戦ラリー北海道は、9月16日(土)、ラリー拠点となる帯広市から北東に100kmほど移動した陸別町を拠点に、レグ1‐bの走行が行われた。本格的な林道ステージが始まったこの日は、序盤からリタイアが続出する波乱の展開のなか、新井敏弘/田中直哉(スバルWRX STI)が首位で折り返した。
帯広市内の北愛国交流広場で行われたセレモニアルスタートに続き、隣接するスーパーSS「SSS Sammy SATSUNAI」(0.96km)で競技が始まったラリー北海道。この日のルートは、陸別町を中心とする10SSで構成される。陸別オフロードサーキットでの「RIKIBETSU LONG」(4.63km)に続き、「KUNNEIWA」(28.75km)、「SIPIRIKAKIM SHORT」(14.62km)、「PAWSE KAMUY」(10.40km)の4SSを午前中に1ループ。オフロードサーキットでの観戦ステージとなっている「RIKIBETSU LONG」をさらに1本走った後、陸別でのリモートサービス。午後はこのループを再走し、北愛国でのスーパーSSで締めくくる。なお、SS3はコースアウト車両がステージを塞いだためステージがストップ。JN4クラス以降の車両には、ノーショナルタイムが与えられた。
JN6クラスは、前日のスーパーSSで2番手タイのタイムをマークしていた奴田原文雄/佐藤忠宜(三菱ランサーエボリューションX)が、この日最初のSS2でコースオフを喫する波乱含みの滑り出しとなった。一方、前日のSS1でトップタイムをマークした鎌田卓麻/市野諮(スバルWRX STI)は、この日最初のSSでもベストタイムをマークしたが、続くSS3でパンクにより3分近くをタイムロス。かわって首位に立った新井敏弘/田中直哉(スバルWRX STI)が、ハンドブレーキにトラブルを抱えながらも、集中を途切らせずにステージをクリア。2番手の勝田範彦/石田裕一(スバルWRX STI)に1分以上の大差をつけ、首位でこの日を折り返した。
JN5クラスは、SS3で鷹野健太郎/ヤナ(BMW MINI)がコースを塞いでステージがストップ。その後は、小濱勇希/馬場雄一(シトロエンDS3 R3-MAX)と川名賢/島津雅彦(プジョー208 R2)が首位攻防を繰り広げたが、川名がSS8でオーバーヒートによりエンジンが止まってしまうアクシデントによりストップ。この日を完走したのは小濱のみとなった。
JN4クラスは昨年の覇者、小倉雅俊/平山真理(ダイハツ・ブーンX4)が序盤首位に立つものの、クラス内で4者がステージウインを奪い合う展開に。小倉はSS8でタイムロスを喫し、この日は香川秀樹/古川智崇(ホンダ・シビック)が首位で折り返しているが、50秒内に5台がひしめき合う混戦となっている。
JN3は、タイトル確定の可能性が浮上している天野智之/井上裕紀子(トヨタ・ヴィッツRS)を、大倉聡/豊田耕司(トヨタ・ヴィッツCVT)が追う形。大倉はSS4で天野をかわして首位に浮上したものの、SS6で天野が首位奪還。その後、大倉がSS8でコースアウトを喫し、天野の独走状態となっている。
JN2クラスは、石田雅之/遠山裕美子(トヨタ86)と猪股寿洋/高篠孝介(トヨタ86)が互いにベストタイムをマーク。石田がトップでこの日を終えたが、猪股も29.2秒差で追っている。
JN1も首位が目まぐるしく入れ替わったが、この日を終えて首位の須藤浩志/新井正和(スズキ・スイフトスポーツ)と2番手の古川寛/遠藤彰(スズキ・スイフトスポーツ)がわずか2.0秒差と激戦になっている。
競技最終日となる17日のレグ2は、北愛国広場のサービスパークを拠点に7SSが設定。6.12km、13.79km、29.11kmの3SSを2ループした後、スーパーSSの3回目の走行が最終SSとなり、サービスパークでフィニッシュを迎える。
全日本ラリー北海道 レグ1結果
JN6クラス
1. 新井敏弘(スバルWRX STI) 1:13:18.9
2. 勝田範彦(スバルWRX STI) +1:12.6
3. 鎌田卓麻(スバルWRX STI) +2:39.0
4. 福永修(三菱ランサーエボリューションX) +4:41.6
5. 竹内源樹(スバルWRX STI) +5:14.7
JN5クラス
1. 小濱勇希(シトロエンDS3 R3-MAX) 1:22:21.1
JN4クラス
1. 香川秀樹(ホンダ・シビック) 1:26:28.0
2. 山本悠太(トヨタ86) +23.9
3. 曽根崇仁(トヨタ86) +27.5
4. 小倉雅俊(ダイハツ・ブーンX4) +40.9
5. 上原淳(ホンダ・シビック) +50.6
JN3クラス
1. 天野智之(トヨタ・ヴィッツRS) 1:26:27.1
2. 中西昌人(マツダRX-8) +3:45.9
3. 鷲尾俊一(マツダ・デミオ) +4:05.3
JN2クラス
1. 石田雅之(トヨタ86) 1:25:44.5
2. 猪股寿洋(トヨタ86) +29.2
3. 鎌野賢志(トヨタ86) +2:36.7
JN1クラス
1. 須藤浩志(スズキ・スイフトスポーツ) 1:28:28.0
2. 古川寛(スズキ・スイフトスポーツ) +2.0
3. 松原久(マツダ・デミオ) +1:16.3