今週開催されるERC最終戦ラリーリエパヤ。エントリーしていたラトビアのラルフ・サーマキスが、開幕目前にエントリーを取り消した。サーマキスをサポートするスポーツ・レーシング・テクノロジー(SRT)は、ニコライ・グライジンと、国内選手権部門に参戦するオリバー・ソルベルグのサポートに専念する。
昨年のERCリエパヤ戦の勝者でもあるサーマキスは、母国戦での優勝候補筆頭に上がっていた。10月2日には、ERCジュニア・アンダー28のコンテンダーとして、優勝を目指すというコメントも残していた。
一方で、今季は資金不足にも苦しんでいたサーマキス。リエパヤ戦で好リザルトを残せば、2018年の支援にもつながるのではと語っていた。しかし、サーマキスとコ・ドライバーのアルタルス・シミンズ、そしてメインスポンサーであるマネージメント会社のV&Vは、リエパヤ戦をスキップして、来季に専念することを決断。2018年は、ERCで経験を積むと同時に勝利を目指し、WRCへのステップアップにつなげたいとしている。
SRTのマネージャー、ガーズ・クルズマニスは「チームはこの展開を予想していなかったし、私としてはがっかりしている」とコメント。
「我々は真剣にプリペアを行ってきた。マシンは最高レベルで戦える準備ができているし、素晴らしい勝利を期待していた。一方で、クルーの決断もリスペクトする。時には、将来を見据えて、厳しい決断を下さなくてはならないことは、理解している。いずれにしても、この週末はスリリングなイベントになると期待しているし、我々はニコライとオリバーのサポートに全力を尽くす」
サーマキスがスタートを見送ったことで、今回のエントリーリストにリエパヤ戦での優勝経験者はいなくなった。