10月7日(土)、2017年FIA世界ラリー選手権(WRC)第11戦ラリースペインのデイ2がスペインのサロウを中心に行われ、TOYOTA GAZOO Racing WRTのユホ・ハンニネン/カイ・リンドストローム組(トヨタ・ヤリスWRC)が総合4位、エサペッカ・ラッピ/ヤンネ・フェルム組(ヤリスWRC)が総合6位にそれぞれ順位を上げた。
ラリースペインのデイ2は、サロウのサービスパークを中心に、7本計121.86kmのターマック(舗装路)SSが行われた。前日夜のサービスでグラベル仕様からターマック仕様へと変更されたヤリスWRCは、ラリースペイン特有のリズミカルな中高速コーナーが続くターマックSSで高いパフォーマンスを発揮。ハンニネンは過去5年間このラリーに出ていなかったが、オープニングステージのSS7で3番手タイムを記録すると、SS8、SS9では連続ベストタイムを記録し、良い流れをつかんだ。そして、日中のサービス後に行われた午後の再走SSでもヤリスWRCは速さを保ち、ハンニネンは前日の8位から4位へ、ラッピは10位から6位へと、それぞれ大きく順位を上げてデイ2を終えた。
■トミ・マキネン(チーム代表)
「素晴らしい1日になった。ターマックで我々のクルマが示した高いパフォーマンスは、今後に向けて大きな自信になる。ターマック仕様の開発に尽力した全スタッフに感謝の言葉を贈りたい。これで、将来がさらに楽しみになった。ユホは今日、本当に素晴らしい走りをしてくれた。明日表彰台に上がるのは少々難しいかもしれないが、きっとベストを尽くしてくれるだろう。そしてエサペッカは、事前のテストとは完全に違うコンディションでの走行となったが、とても大きく進化したと思う」
■ユホ・ハンニネン
「今日はとても良い1日だった。昨日の結果にはやや失望したが、ターマックのほうが速く走れると分かっていた。それでも、午前中のSS であれほど良いタイムが出たことには驚いた。クルマには心から満足していて、サービスで何も変える必要がなかったほど。そして、午後のSSでも午前中と同じようにドライブし、引き続き良いフィーリングで走ることができた。自分より上の順位の選手を明日捕らえることは難しいかもしれないが、もちろん諦めることなく最後まで攻め続ける」
■エサペッカ・ラッピ
「今朝の最初のSSでは十分な自信を持って走ることができなかった。なぜなら、事前のテストはウエットでの走行だったので、その時よりも路面のグリップ力がはるかに高かったから。でも、走るうちに少しずつ自信が高まっていった。午前中はセットアップに満足できない部分もあったが、昼のサービスでセッティング変更を施したところ、午後はとても走りやすくなった。特に、最後から2番目のSS12では良い走りができた。ターマックでは、これまででもっとも良いクルマの仕上がりだと思うので、明日のデイ3が本当に楽しみだ。今日の良い状態を維持して走り、パワーステージでのポイント獲得を目指したい」
競技3日目、ラリー最終日となる10月8日(日)のデイ3は、デイ2と同様ターマックコースが舞台となる。サロウの北側から西側にかけて展開する3本のステージを各2回走行し、SS16の再走となる最終ステージのSS19は、トップ5タイムを記録した選手に対しボーナスの選手権ポイントが与えられるパワーステージに指定されている。6本のSSの合計距離は74.26km。リエゾン(移動区間)を含めた1日の総走行距離は310.00kmとなっている。
■WRCスペイン SS13終了後暫定リザルト
1. クリス・ミーク(シトロエンC3 WRC) 2:16:21.1
2. セバスチャン・オジエ(フォード・フィエスタWRC) +13.0
3. オィット・タナック(フォード・フィエスタWRC) +14.5
4. ユホ・ハンニネン(トヨタ・ヤリスWRC) +34.0
5. ティエリー・ヌービル(ヒュンダイi20クーペWRC) +53.2
6. エサペッカ・ラッピ(トヨタ・ヤリスWRC) +1:22.1
7. マッズ・オストベルグ(フォード・フィエスタWRC) +1:39.8
8. ステファン・ルフェーブル(シトロエンC3 WRC) +2:00.7
9. エルフィン・エバンス(フォード・フィエスタWRC) +3:15.1
10. エリック・カミリ(フォード・フィエスタR5) +5:40.8
R. ヤリ-マティ・ラトバラ(トヨタ・ヤリスWRC)
■デイ2ハイライト動画