セバスチャン・ローブは208T16パイクスピークのテストを実施し、次のようにコメントしている。
「208T16パイクスピークは、まるでロケットのように恐ろしくパワフルだ。シフトチェンジごとに電気ショックを味わうようだ。シフトは荒々しく、耳障りな音に慣れるまでにすこし時間がかかるね。これほどアクセルレスポンスの鋭いマシンに乗ったのは初めてだよ。4WDとターボの生み出す加速力は驚異的だ。あっと言う間に最高速の240km/hまで到達する。ワイドタイヤと空力も相まって、ブレーキングのレベルも高い。F1レベルの空力、WRカーのような4WD制御……この208のパッケージは世界最高のコンビネーションだと思う」
車重875kg、875馬力のプジョー208T16パイクスピークの0-100km/hタイムはわずか1.8秒と、F1マシンよりもピックアップを高めたセッティングとなっている。
「これまで色々なカテゴリーのマシンに乗ってきたけれど、208はどのマシンとも違う。アクセルレスポンスやブレーキングはラリーカーよりもシングルシーターのようだ。それに加えて、4WDがハンドリングを確かなものにしている。非常に高いポテンシャルを秘めたマシンだ。今回のテストでは道幅も狭かったし、ランオフエリアもない。マシンの限界を知るところまでいっていないけれど、ひとつひとつ自分のものにしていくよ。今日乗ったことである程度のことは見えてきたが、マシンとひとつになってパイクスピークに挑むには、まだやらなければならないことはあるね」
ローブは今後も208T16パイクスピークのテストを重ね、次の段階としてサーキットおよび高地でのテストも予定しているという。
パイクスピーク・インターナショナル・ヒルクライムは6月30日にアメリカ・コロラド州で開催される。