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WRCアルゼンチン:ローブが通算78勝目を獲得!

 

 WRC第5戦アルゼンチンはセバスチャン・ローブが盤石の強さを発揮して同イベント8勝目を獲得し、通算勝利数を78まで伸ばした。

 最終日のSSはミナ・クラベロやエル・コンドルといった名物ステージ。22kmと16kmのSSを2回ループする構成となっており、最終SSは上位3位までがボーナスポイントを得られるパワーステージとなっている。

 この日のスタート時点で首位ローブと2番手セバスチャン・オジエとの差は39.8秒。しかしオジエは選手権を考え、すでに“ローブは追わない”とコメントしており、この日は順位キープに徹する見込みだ。一方、3番手につけているエフゲニー・ノビコフの背後8.2秒にはヤリ‐マティ・ラトバラがつけており、最終日のバトルに注目が集まった。

 ラトバラはSS11、12でベストタイム。対するノビコフはSS11でステージモードがうまく機能せず、スロットルレスポンスが悪くなるトラブルに見舞われたもののセカンドベストで応酬する。続くSS12でノビコフのトラブルは解決したものの、タイムは4番手と振るわず。順位こそ入れ替わらなかったものの、午前中のステージを終えてその差は3.4秒と接近してきた。

 午後のステージ1本目となるSS13でもベストタイムはラトバラ。
「限界まで攻めた。もしノビコフの方が速かったなら、僕には打つ手がないよ」という言葉どおり、SS2番手のノビコフに8.3秒もの差をつけ、ラトバラが総合3番手に浮上した。ふたりの差は4.9秒、そして残されたステージはひとつ。

 パワーステージとされた最終ステージ、SS14でノビコフは痛恨のスピン。大幅タイムロスを喫して3位争いに決着がついた。ラトバラはペースを緩めずベストタイムをたたき出しボーナスポイント3点を獲得。前日のSS10から5連続ベストタイムでラリーを締めくくった。

 ローブとオジエはそれぞれの順位キープに徹しフィニッシュ。
「勝ててうれしいね。タフなラリーだったけれど、たくさんのファンからパワーをもらうことができたし、トラブルらしいトラブルもなかった。まさにパーフェクトだ」
 これでローブは通算78勝目、アルゼンチン8勝目という記録を打ち立てた。

 オジエは最終SSで2番手タイムを刻みボーナスポイント加算に成功した。
「今朝も少し問題があったが、マシンをフィニッシュさせることに注力した。最終的に2位を獲得できてハッピーだ」とオジエ。選手権争いのライバルであるヒルボネンには大差をつけてランキングトップを快走している。

 次戦の舞台となるのはWRC随一のラフロードで知られるギリシャ・アクロポリスラリー。5月31日から6月2日にかけて開催される。

【SS14後暫定総合順位】
1:S.ローブ(シトロエン) 4:35:56.7
2:S.オジエ(フォルクスワーゲン) +55.0
3:J.ラトバラ(フォルクスワーゲン) +2:00.8
4:E.ノビコフ(フォード) +2:36.7
5:T.ヌービル(フォード) +4:40.5
6:M.ヒルボネン(シトロエン) +6:23.9



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