WRC第5戦アルゼンチンはSS5までを終えて、フォルクスワーゲン・ポロR WRCを駆るセバスチャン・オジエが2番手のセバスチャン・ローブに16.3秒の差をつけて首位を快走している。
この日行なわれたSSは計4本。27.09kmと51.88kmのステージを2回ループする構成となっている。ステージには霧が立ちこめ視界が悪いが、クルーたちは2度のレッキで作り上げたペースノートを信じてアタックしなければならない。
オープニングとなったSS2ではオジエがSSベストを獲得し首位をキープ。チームメイトのヤリ‐マティ・ラトバラもホイールにダメージを負いながらSS2番手につけた。以下SS3番手にシトロエンのミッコ・ヒルボネン、スウェーデン以来の参戦となるセバスチャン・ローブが続く。
総合順位ではラトバラが前日の4番手からふたつ順位を上げて2番手に浮上、早くもフォルクスワーゲンの1-2体制かと思われた。
続くSS3は50km超のステージ。雨の影響も加わり、コンディションは良くない。ここではヒルボネンとローブのシトロエンコンビが1-2。総合順位ではラトバラを抜きヒルボネンが総合2番手、ローブが総合3番手に順位を上げた。
このステージではダニ・ソルドが横転を喫し大幅にタイムをロス、アクシデントの影響でパワーステアリングを破損してしまった。また、首位にいたオジエはソルドに追いついてしまいタイムをロス。それでもSS3番手につけて総合トップを堅持した。
「ダニはコースアウトして僕らの前で復帰してきた。彼は僕らに気がつかず、3〜4kmは走ったと思う。これもラリーだよ」とオジエ。
サービスを経て始まったSS4はオジエ、ラトバラ、ローブ、ヒルボネンというオーダー。総合順位ではローブがヒルボネンを逆転し2番手に浮上した。また、総合5番手につけていたMスポーツのマッズ・オストベルグがステアリングを破損し脱落を喫している。
この日ラストとなるSS5。ソフトコンパウンドを選択したローブとヒルボネンはタイムが上がらず苦戦を強いられ、パンクを喫したオジエがトップタイムをたたき出す。ラトバラはハンドブレーキにトラブルが出てヘアピンでタイムをロスしSS4番手。SS5番手には先頭走者のエフゲニー・ノビコフが入った。
デイ1を終えて、総合順位はオジエがトップ。16.3秒差でローブが続き、以下ヒルボネン、ラトバラ、ノビコフ、アンドレアス・ミケルセンとなっている。ローブとヒルボネンの差はわずか1.8秒、ヒルボネンとラトバラの差は22.6秒で予断を許さない。
デイ2は計5本のステージが用意されており、オープニングのSS6は日本時間5月3日の20時33分スタート予定。
【SS5後暫定総合順位】
1:S.オジエ(フォルクスワーゲン) 1:57:14.1
2:S.ローブ(シトロエン) +16.3
3:M.ヒルボネン(シトロエン) +18.1
4:J.ラトバラ(フォルクスワーゲン) +40.7
5:E.ノビコフ(フォード) +1:37.7
6:A.ミケルセン(フォルクスワーゲン) +1:55.1