10月26-29日に開催されたWRCラリーGBのWRC2部門は、すでに2017年タイトルを確定させているポンタス・ティデマンド(シュコダ・ファビアR5)が開幕SSから一度も首位を譲らない強さで完全勝利を果たした。ティデマンドのWRC2優勝は今季これで5度目。
最初の2日間で大差をつけたティデマンドは、最終日もさらにそのリードを10秒広げ、最終的に1分54秒4の差をつけて勝利を決めた。
「とてもいい週末だった」とティデマンド。
「マシンの動きはとてもよく、自分のドライビングパフォーマンスにも満足だ」
最終日は、地元英国のトム・ケイブが部門2番手からスタートしたが、エリック・カミリが猛追。ケイブはSS19でスピンを喫しカミリの逆転を許した。部門2位でフィニッシュしたことで、カミリは選手権争いでも2位が確定した。2位争いを演じていたテーム・スニネンは、パワーステアリングトラブルにより、土曜日にリタイアを喫していた。
ファビアR5で参戦したスコットランドのデビッド・ボギーは、アイバインド・ブライニルドセンから強烈なプレッシャーを受け、激しい4位争いが勃発。両者の差は、SS18を終えた時点で2.5秒にまで縮まった。しかしこのステージのフィニッシュでは、ブライニルドセンのフォード・フィエスタR5のエンジンから青い煙が立ち上る現象が見られた。ブライニルドセンはSS19も走行を続けたが、その後のリエゾンでエンジンが末期症状となり、タイムコントロール到着前にリタイアとなった。
一方、2018年はシュコダ・モータースポーツの育成プログラムで参戦することが決まっているユーソ・ノルドグレンは、初めてのラリーGBで部門5位に食い込んでいる。
フィエスタR5でWRC2部門にエントリーしたマシュー・ウィルソンは、土曜日に2回のパンクに見舞われリタイア。MスポーツのフィエスタR5で初のWRC戦に挑んだ17歳でカッレ・ロバンペラは、金曜日にラジエターを破損してデイリタイア。初めてシュコダ・モータースポーツのワークスエントリーで参戦したオーレ・クリスチャン・ベイビーは、金曜日のSS5、メイヘリン2回目の走行で転倒を喫してタイムロス。それぞれ最終的に部門15位、16位でのフィニッシュとなった。
■WRCラリーGB WRC2部門 最終結果
1. P.ティデマンド(シュコダ・ファビアR5) 3:07:12.2
2. E.カミリ(フォード・フィエスタR5) +1:54.4
3. T.ケイブ(フォード・フィエスタR5) +2:03.3
4. D.ボギー(シュコダ・ファビアR5) +2:36.1
5. J.ノルドグレン(シュコダ・ファビアR5) +4:04.0
6. G.グリーンスミス(フォード・フィエスタR5) +4:32.1