ヒュンダイ・モータースポーツは、今週開催されるWRCオーストラリアでは優勝争いを展開し、4シーズン目となる今季を好リザルトで締めくくりたい構えだ。
今季のドライバーズ、マニュファクチャラーズタイトルは既にセバスチャン・オジエとMスポーツが前戦ラリーGBで確定したことから、ヒュンダイ・モータースポーツは、ラリーオーストラリアではイベント単独の戦いに完全集中できる。
オーストラリア戦にエントリーするヒュンダイi20クーペWRCは3台。ヘイデン・パッドンは母国ニュージーランドにも近いオーストラリア戦で、熱烈な歓迎が予想される。ティエリー・ヌービルは、ドライバーズ選手権争いで2位確定を目指す。アンドレアス・ミケルセンは、昨年のオーストラリア戦の覇者であり、連覇も狙っていく。
今季は厳しい内容が続いたパッドンだが、母国に最も近いWRC戦では勝利を目指す。
「地球の反対側に戻るのは、いいものだよ。正確には母国戦ではないが、一番近いところで開催される。ファンは信じられないほどの応援を送ってくれるので、いい走りを見せたい」とパッドン。
「これまでとは違い林道が多いので、いつもとは少し内容が違うと思うが自分の能力に自信を持っている。ラリーGBをトップ8でフィニッシュしたのは、願っていたリザルトではなかったが、マシンでの走行経験を重ねることができたので、オーストラリアで活かしていきたい」
一方、選手権2位争いの決戦に臨むヌービルは、ラリーGBでは見事2位フィニッシュ。パワーステージを含むステージ勝利5本を決めたが、この勢いをオーストラリアでも続けていきたいところだ。
「オーストラリアは楽しめるラリーで、これまでに2回、ポディウムに上がっている」とヌービル。
「素晴らしい雰囲気のなか、オーストラリアの初夏の日差しでシーズンを終えるのは最高。最終戦で目指すのは明白。選手権2位を決めることだ。自分たちのパッケージは上位争いができるものだと分かっているので、ここにあと少しの運を加えて挑んでいきたい」
そして昨年のラリーオーストラリア覇者のミケルセンは、今年はヒュンダイからの参戦。ラリーGBでは僅差でポディウムを逃したが、ヒュンダイからの参戦3度目となる今季最終戦では、頂点を目指していく。
「オーストラリアは、シーズンの中でもお気に入りのラリーと言っていいと思う。これまでにもいい思い出を残しており、2016年の勝利は最高の思い出だ。ヒュンダイからの参戦でも、同じ結果を出したい」とミケルセン。
「それができれば、シーズンの締めくくりとして最高の形となるし、フル参戦となる2018年に向けてもいい準備になる。チャレンジングなイベントなので、保証されていることは何もない。走行順では有利なので、存分に活かしていきたいね」