WRCオーストラリア:ヌービルが逃げ切り4勝目、ラトバラはまさかのリタイア – RALLYPLUS.NET ラリープラス
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WRCオーストラリア:ヌービルが逃げ切り4勝目、ラトバラはまさかのリタイア

©HYUNDAI

WRC第13戦オーストラリアは競技最終日を終えて、ヒュンダイのティエリー・ヌービルが逃げ切って今シーズン4勝目を獲得した。2位はMスポーツのオィット・タナック、3位はヒュンダイのヘイデン・パッドンが入った。総合2番手でヌービルを追っていたトヨタのヤリ‐マティ・ラトバラは最終SSでコースアウトを喫し、リタイアに終わっている。

M-SPORT

この日行われたのはSS17〜SS21の5SS。ステージは前日夜の雨に加え、時おり雨が降り注ぐ難しいコンディションとなっている。総合首位のヌービルは、2番手につけるラトバラに対して20.1秒のリードをもってこの日をスタートした。オープニングのSS17ではラトバラが1.1秒ヌービルのタイムを上まわり、じわりとその差を詰める。

続くSS18ブッカは、この日の総SS距離64.64kmの約半分を占める31.90kmのロングステージ。ここで上位陣は軒並み雨に見舞われて大きくペースダウンを余儀なくされる。ラトバラはSS6番手、ヌービルはSS7番手と、それぞれリスクを避けた走りに徹したが、これで総合タイム差は9.9秒にまで縮まることに。残るは3SS。首位争いは一気に熱を帯びることとなった。

CITROEN

続くSS19、雨は上がったものの依然として難しいコンディションのなかで、ベストタイムを獲得したのはヌービルだった。ラトバラに4.8秒差をつけ、総合での差を14.7秒に拡大することに成功した。なんとか食い下がりたいラトバラだったが、無情にも続くSS20は豪雨のためステージキャンセルに。残る最終SSはわずかに6.44km。この距離では逆転は難しい。そして最終SS、アタックをかけたラトバラは左コーナーでコースアウトを喫してしまい、マシンを止めることとなってしまった。ラトバラのクラッシュでステージは一時中断、それでもヌービルは集中力を切らすことなく最終SSを無事に走り切って勝利を手中に収めた。シーズン最多となる4勝目は、自身のキャリアにとって6度目の美酒となった。

総合2位にはMスポーツでの最後のラリーとなったタナック。3位はヒュンダイのヘイデン・パッドンが入っている。Mスポーツのセバスチャン・オジエ、エルフィン・エバンスが続き、6位にはトヨタのエサペッカ・ラッピというオーダー。

ランキングはすでにチャンピオンを決めているセバスチャン・オジエに続き、2位にティエリー・ヌービル、3位にオィット・タナックという結果となった。4位にはラトバラが入っている。

TOYOTA

これで2017年シーズンのWRCはすべての日程を終了。1月25〜28日に伝統のモンテカルロからスタートする2018年シーズンに向けて、WRCは慌ただしいオフシーズンを迎えることとなる。

WRCラリーオーストラリア暫定リザルト
1. ティエリー・ヌービル(ヒュンダイi20クーペWRC) 2:35:44.8
2. オィット・タナック(フォード・フィエスタWRC) +22.5
3. ヘイデン・パッドン(ヒュンダイi20クーペWRC) +59.1
4. セバスチャン・オジエ(フォード・フィエスタWRC) +2:27.7
5. エルフィン・エバンス(フォード・フィエスタWRC) +3:05.6
6. エサペッカ・ラッピ(トヨタ・ヤリスWRC) +3:49.5
7. クリス・ミーク(シトロエンC3 WRC) +22:58.4
8. ネイサン・クイン(三菱ランサーエボリューションX) +25:03.4
9. リッチー・ダルトン(シュコダ・ファビアR5) +25:39.6
10. ディーン・ヘリッジ(スバル・インプレッサWRX STI) +29:52.3



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