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WRCポルトガル:オジエが逃げ切り今季3勝目!

 

 WRC第4戦ポルトガルは、フォルクスワーゲンのセバスチャン・オジエがマシントラブルに見舞われながらも初日からの首位を守り切り、今季3勝目を挙げた。

 ラリーポルトガルの最終日は、21.52kmと52.30kmの2ステージを2回走行する計4SS147.64km。最終SSとなる52.30kmの「Almodovar 2」は、ボーナスポイントがつくパワーステージとして行なわれ、ドラマの可能性を多分にはらんでいる。

 この日最初のステージとなったSS12でトップタイムをたたき出したのは再出走組のマッズ・オストベルグ。前走者のダストが残り視界が遮られるなか、SS2番手のミッコ・ヒルボネンに5.1秒、SS3番手のナッサー・アル‐アティヤに15.8秒と大きな差をつけた。
 一方、このステージでは1-2体制を固めていたフォルクスワーゲンの2台にトラブルが発生した。オジエはクラッチトラブルでオストベルグに35.7秒遅れの9番手タイム、ラトバラはリヤのドライブシャフトを破損し1分16秒2遅れの17番手タイムと大きなロス。このタイムロスでラトバラはヒルボネンにかわされ、総合3番手にドロップ。そしてオジエとヒルボネンの差は37.9秒まで縮まってきた。

 続くSS13はラリー最長の52.30km。しかも間にサービスはないためフォルクスワーゲンのクルーは自分たちの力だけでマシンを修復しなければならない。ラトバラはフロントデフのダメージを考慮してリヤ駆動で走り切る作戦を採り、オジエはチームと連絡を取りながらマシンを入念にチェックした。

 そのSS13でプッシュしオジエにプレッシャーをかけたいヒルボネンだが、すでにタイヤの摩耗が激しく無理なアタックはできずSS3番手タイム。トラブルの発生しなかったオジエはSS2番手タイムでヒルボネンとの差を49.3秒まで押し戻した。SSトップのオストベルグから3分以上の遅れを喫したラトバラは、総合4番手のエフゲニー・ノビコフと41.4秒の差で総合3番手にとどまった。

 昼のサービスで十分な修復を受けたフォルクスワーゲンの2台はSS14で不安のない走りを披露。ラトバラはオストベルグの2.8秒差でSS2番手、オジエはSS3番手のヒルボネンと同タイムとなった。

 そして最終SS「クルマをいたわってフィニッシュすることを優先する。パワーステージは狙わない」と語っていたオジエは、SS2番手のオストベルグに3.3秒差をつけるトップタイムでパワーステージを制覇。結果ヒルボネンに58.2秒の差をつけて今シーズン3勝目を獲得した。オジエは優勝の25点とパワーステージの3点を合わせた28点をマーク。選手権でも102点と、ランキング2位のヒルボネン48点に54点という大差をつけた。

 総合2位はヒルボネン、3位はパワーステージ3番手のラトバラが獲得した。4位にはノビコフ、5位ナッサー・アル‐アティヤ、6位はフォルクスワーゲンの3台目、アンドレアス・ミケルセンが獲得している。

【SS15後暫定総合順位】
1:S.オジエ(フォルクスワーゲン) 4:07:38.7
2:M.ヒルボネン(シトロエン) +58.2
3:J.ラトバラ(フォルクスワーゲン) +4:04.5
4:E.ノビコフ(フォード) +5:27.7
5:N.アティヤ(フォード) +7:43.5
6:A.ミケルセン(フォルクスワーゲン) +9:39.8



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