R5マシンによるラリー活動で最も成功を収めているシュコダ・ファビアR5について、シュコダ・モータースポーツは技術改良を計画しているようだ。開発の中心となるのは、公式にベースエンジンとなっているフォルクスワーゲン中国のエンジン開発となり、2018年中の投入を目指しているという。
改良において目指すポイントは、新しいカムシャフト採用によるパワーとトルクの向上。2017年、ファビアR5はFIA地域選手権でタイトルを3つ獲得。国内戦レベルでは、ヨーロッパだけでも12カ国でチャンピオンを輩出している。同じR5マシンでは、フォード・フィエスタR5が4カ国、シトロエンDS3 R5が3カ国、ヒュンダイi20 R5が2カ国、プジョー208 T16が1カ国となっている。
R5はヨーロッパ諸国では主流のモデルとなっており、WRカーによるチャンピオンが誕生したのはエストニアのみ(フィエスタRS)。そのほか、FIA公認を取得していないマシンを駆るドライバーが国内戦タイトルを獲得しているケースもあり、デンマークではスズキ・スイフトMaxi、リトアニアでは三菱ミラージュのプロトタイプ、スペインのグラベル戦ではプジョー208 N5がタイトルを獲得している。
従来のグループNマシンは、ヨーロッパのラリー界では縮小傾向が続いており、三菱車がタイトルを獲得したのはキプロス、ロシア、ウクライナ、スバルはルクセンブルグのみとなっている。
(Martin Holmes)
*写真はオランダでタイトルを獲得したヘルメン・コブス