日本国内で行われる国際格式イベント4戦を対象とした、日本スーパーラリーシリーズ(JSR)開幕戦「Rally of Tsumagoi」の競技最終日が行われ、首位でスタートした炭山裕矢/保井隆宏(シュコダ・ファビアR5)が総合優勝を果たした。
2月4日(日曜日)に行われた競技最終日には、群馬県・嬬恋村を起点とする8SS、27.033kmを走行。路面コンディションの影響で、SS14/SS19が当初予定されていた5.458kmから、2.280kmに短縮されている。
前日夜半に降雪があり、さらに気温が氷点下10℃以下となったことから、ラリースタート時点でコンディションはアイス中心。場所によっては雪が残っていたり、舗装路が顔を出している場所もあり、非常に難しいコンディションとなった。それでも首位でスタートした炭山裕矢/保井隆宏(シュコダ・ファビアR5)はペースを緩めることなくベストタイムを並べ、黒岩満好/高橋巧(スバルWRX STI)との差を、4分01秒7差に広げて、勝利を飾った。
昨年まで使用していた三菱ランサーエボリューションから、スバルWRX STIにマシンをスイッチした黒岩は、地元イベントで2位。3位でスタートした青山康/竹下紀子(スバルWRX STI)は、SS15でコースオフを喫して脱落。唯一の外国人クルーであるウェイン・スチュワート/ルーカス・ジンスタッグ(スバルWRX STI)が、3位表彰台を手にした。2輪駆動勢トップは猪股寿洋/美馬純一(トヨタ86)となり、総合でも5位に入っている。
JSR 総合優勝 炭山裕矢
「午後はかなり難しいコンディションになりました。雪や氷が溶けた状態で、SS18では3回くらいスノーバンクに乗り上げてしまいました。危ない瞬間も何度かありましたから、フィニッシュできて本当によかったです。初めてファビアR5で何もトラブルなく走りきるこdとができましたし、ラリー中に色々なことが試せました。だいぶドライブにも慣れましたが、まだまだ奥深いマシンだと改めて思いました」
JSR 総合2位 黒岩満好
「厳しいコンディションのラリーでした。ラリー後半はギヤボックスやサイドブレーキにトラブルが出ていたので、騙し騙しフィニッシュまで持ちこたえた感じです。今回、マシンが変わったんですが、慣れないなかでも悪くない走りができたと思います。なんとか目標の順位までは挽回できました」
JSR 総合3位 ウェイン・スチュワート
「フィニッシュできてホッとしているのが正直な感想です。とても素晴らしいイベントでしたし、ステージをエンジョイしました。青山選手がリタイアしたのはとても残念です。それでもラリーをしっかり走りきって、3位でフィニッシュできたことを誇りに感じています。クスコ・レーシングはとてもプロフェッショナルなチームでしたし、コ・ドライバーも本当にいい仕事をしてくれました。彼らに心から感謝しています」
JSR 2WD優勝 猪股寿洋
「ノーダメージでスノーラリーをフィニッシュできたことが、すごく嬉しいです。アクシデントが多発するなか、安全に速く走れたことは、今後の自信にもつながります。今シーズンはJSRにWAKO’Sラリーチームから2台でフル参戦します。チームとしても、ドライバーとしても、とても幸先のいいスタートできたと思います」
ラリーオブ嬬恋 インターナショナル部門 最終結果
1 Y.SUMIYAMA/T.YASUI SKODA FABIA R5 59:28.6
2 M.KUROIWA/T.TAKAHASHI SUBARU IMPREZA WRX STI +4:01.7
3 W.STEWART/L.ZINSSTAG SUBARU IMPREZA WRX STI +6:31.5
4 K.NOGARIYA/K.HARADA SUBARU IMPREZA WRX STI +9:47.3
5 T.INOMATA/J.MIMA TOYOTA 86 +13:50.3
6 K.TAKASHINO/S.AMAKO SUZUKI SWIFT SPORT +14:35.8