2月4日(日)、全日本ラリー選手権開幕戦Rally of Tsumagoi(ラリーオブ嬬恋)はすべての競技日程を終了し、鎌田卓麻/市野諮(スバルWRX STI)が今シーズン初優勝を飾った。2位には柳澤宏至/加勢直毅(スバルWRX STI)、3位には福永修/齊田美早子(三菱ランサーエボリューションⅩ)が入っている。
競技3日目は、SS14〜SS21の8SS、27.033kmという設定。SS14/19「愛妻の丘」は、ドライターマック路面の露出が著しいことから安全対策のために高速セクションの後半区間がカットされ、5.458kmから2.280kmに距離が短縮されている。前日同様晴天に恵まれたものの気温は低く、日の当たる部分と日陰では大きくコンディションが異なる難しい路面状況となり、さらに雪と氷で轍ができる箇所もあるなど、レグ1と同じく路面変化に対する対応力が求められる1日となった。
JN6クラスは、トップを走る鎌田卓麻が好調を維持。午前中の4SSを終えて3カ所のSSでベストタイムを刻み、2番手で追う柳澤を引き離していく。柳澤も負けじとSS15で反撃に出るが、最終的に38.6秒差で鎌田がポジションを守り切って、今シーズン初勝利を飾ることとなった。福永修/齊田美早子(三菱ランサーエボリューションX)は鎌田と2分2秒5差の3位。4位は能戸知徳/田中一弘(スバル・インプレッサWRX STI)、5位に草間一朝/山本磨美(スバルWRX STI)、6位は金岡義樹/大村悟士(スバルWRX STI)という結果となった。
JN3クラスは、天野智之/井上裕紀子(トヨタ・ヴィッツ)がさらにリードを広げて優勝。これで天野は2016年ラリー北海道から負けなしの15連勝を達成している。クラス2位は、初めてのスノーラリーを初のCVTマシンで走り切った眞貝知志/安藤裕一(トヨタ・ヴィッツ)。天野から1分10秒9秒差で初陣をまとめてみせた。3位は渡部哲成/松浦俊郎(マツダ・デミオ)。この日は序盤に好タイムを並べ、午前中を終えた段階で眞貝との差を大きく詰めたが、昨年はフィニッシュ直前でリタイアして3位入賞を逃した最終SSではリスクを避けたドライビングに徹し、ポジションを守って昨年のリベンジを果たした。
JN1クラスは内藤学武/小藤桂一(マツダ・デミオ)が、市販車用のスタッドレスタイヤでうれしい全日本ラリー選手権初優勝を飾った。2位は凍結路面を試行錯誤で走り切った三苫和義/小林剛(スズキ・スイフトスポーツ)、3位には慎重な走りで天野浩明/羽琉(トヨタ・ヴィッツ)が入っている。
第2戦は4月6日〜8日に佐賀県唐津市で開催される「ツール・ド・九州2018 in 唐津」。フルターマックラリーの唐津はこれまでスバルの勝田範彦が圧倒的な強さを誇っており、今年も優勝候補筆頭と言える存在だ。
International Rally of Tsumagoi 正式結果
順位 クラス順位 選手名 マシン名 タイム(差)
1 JN6-1 鎌田卓麻/市野諮 itzz DL SYMS WRZ STI 59:54.1
2 JN6-2 柳澤宏至/加勢直毅 ADVAN CUSCO WRX-STI +38.8
3 JN6-3 福永修/齊田美早子 555☆OSAMU・F☆DLランサー +2:02.5
6 JN3-1 天野智之/井上裕紀子 豊田自動織機・DL・ヴィッツRS +12:36.8
10 JN1-1 内藤学武/小藤桂一 YH Moty’s BRIG G4デミオ +18:18.9