WRC第2戦スウェーデンは、セバスチャン・オジエ(フォルクスワーゲン・ポロR WRC)が自身8度目となる勝利を挙げ、フォルクスワーゲンに参戦初年度での優勝をもたらした。オジエの勝利は2011年第11戦のフランス以来。
競技最終日は計6本のステージのうち、SS18/21 FINNSKOGENとSS19/20 KIRKENERがノルウェー国内での開催となる。また、SS17 MITANDERSFORSはステージ中に国境をまたぐというほかのラリーではあまり見られない設定となっている。
なんとかしてオジエにプレッシャーをかけたいローブは、この日のオープニングとなるSS17からSS18、SS19と3連続ベストタイム。しかしオジエも3連続セカンドベストで応戦し、当初26.9秒あった差を20.7秒までしか詰めさせない。
そして、SS19と連続して走るSS20。7.16kmというショートステージにもかかわらず、ここでオジエはSS2番手タイムのローブに3.9秒差をつけるベストタイムをたたき出し、わずかに詰まった差を押し戻す。続くSS21ではローブがスノーバンクにヒットするというミスを犯し、その差は35.4秒に拡大。実質的にこれで勝負の趨勢は決まってしまった。
オジエは最終パワーステージもベストタイムをたたき出し、フォルクスワーゲンで初めてとなる勝利を獲得した。
「すごいサプライズだよ。僕らは去年1年間を費やして、今シーズンのために準備してきた。でも、これほど早いタイミングでパフォーマンスを示せるとは予想していなかったよ」とオジエ。
対するローブもオジエの速さを認めている。
「初日のミスが痛かったね。オジエはひとつもミスをしなかった。完璧なラリー運びだったよ。これ以上は追い切れない」
一方、オジエとローブの後方では、マッズ・オストベルグ(フォード・フィエスタRS WRC)とヤリ‐マティ・ラトバラ(フォルクスワーゲン・ポロR WRC)の3番手争いも白熱。追うラトバラがじわじわとタイムを削り、オストベルグに5.0秒差まで迫るも、最終的には朝の時点と同じ6.1秒差でオストベルグが3位表彰台を獲得した。
なお、総合5番手につけていたエフゲニー・ノビコフ(フォード・フィエスタRS WRC)はSS20で横転、順位を落としながらも総合9位で完走を果たした。
【総合順位】
1:S.オジエ(フォルクスワーゲン) 3:11:41.9
2:S.ローブ(シトロエン) +41.8
3:M.オストベルグ(フォード) +1:24.5
4:J.ラトバラ(フォルクスワーゲン) +1:30.6
5:T.ヌービル(フォード) +5:06.4
6:J.ハンニネン(フォード) +5:43.1