ヒュンダイ・モータースポーツは今年、ヒュンダイi20 R5にパワーと反応性を高めた改良を行うことを明かした。最初の公認取得から2年の間に使える最後のジョーカーとして、1.6リッターエンジンに可変バルブタイミング機構を投入する。これで、よりパワフルなマシンとなる。この改良は、ヒュンダイのカスタマー・モータースポーツ部門が2017年を通して行ってきた開発作業の賜だ。
2018シーズンに向けてのマシン開発は主に、パワープラントのレート向上、可変バルブタイミングの投入、そして新しいエンジンマップに費やされた。エンジンからよりパワーを得るためのリファインや、ALS戦略の見直しによって得られるスロットルレスポンスの向上も行われている。
さらにダンパーは、ターマック用、グラベル用ともに新しいスペックを採用。ディファレンシャルのサイズも拡大した。これらの開発を投入した新型i20 R5は、3月1日にホモロゲーションを取得し供給が始まる。既存のカスタマーも、同じ日付からマシンの変更を行うことができる。
ヒュンダイ・モータースポーツのカスタマーレーシング部門マネージャー、アンドレア・アダモは「i20 R5とカスタマーに投じた我々の努力は、彼らがどんな選手権でも確実にトップ争いができるようにすることを目指している」とコメント。
「R5カテゴリーでは開発ペースが早いので、その目標を確実に果たすためには常に作業を続けなくてはならない。今回の改良は、マシンのデビュー以来、最も重要なもので、カスタマーには世界中のラリーでの勝利や選手権タイトルを目指していただけるものだ。今シーズン、我々のカスタマーは幅広い選手権に参戦するので、どんなコンディションでも速いペースを発揮できるよう、我々も取り組み続けなくてはならない」