TOYOTA GAZOO Racing ラリーチャレンジプログラムでトレーニングを受ける勝田貴元が、WRC第2戦スウェーデンのWRC2部門で初勝利を獲得した。
勝田にとってWRC2の表彰台を獲得するのは2017年のWRC第7戦イタリア以来。その時はトップのヤン・コペッキーに7分以上の差をつけられてのものだったが、今回は前年度のチャンピオンであるポンタス・ディデマンド(シュコダ・ファビアR5)ら並み居る強敵を向こうに回しての堂々たる勝利だ。
勝田は競技2日目のSS2でベストタイムをたたき出しWRC2の首位に立つと、SS5、SS6でも一番時計をマークして首位をキープ。3日目のSS9こそディデマンド、オーレ・クリスチャン・ベイビー(シュコダ)に先行を許すが、すぐさま続くSS10で逆転。さらにSS11、SS13、SS14を制してリードを広げる。3日目終了時点で、2番手のティデマンドに12.2秒、3番手のベイビーに20.8秒差をつけることに成功した。
そして迎えた最終日、小さなミスはあったものの、勝田は残されたSSを無事に走り切り、念願のWRC2初優勝を達成。着実な成長を証明した。日本人ラリードライバーとしては、2007年WRCニュージーランドで新井敏弘が記録したPWRC勝利以来となるWRCサポートカテゴリーでの優勝だ。
また、ラリーを通じてトラブルに悩まされた新井大輝は部門7位で完走。一時はWRC2の3番手につけ、SSベストを含む上位タイムを何度もマークするなどライバルと遜色ないスピードを見せていただけに、今後に期待したいところだ。
WRCスウェーデン WRC2部門 暫定結果
1. 勝田貴元(フォード・フィエスタR5) 3:01:27.5
2. P.ティデマンド(シュコダ・ファビアR5) +4.5
3. O-C.ベイビー(シュコダ・ファビアR5) +30.5
4. M.アディエルソン(シュコダ・ファビアR5) +1:49.3
5. J.トーヒノ(シュコダ・ファビアR5) +2:29.9
6. J.フッツネン(ヒュンダイi20 R5) +5:02.1
7. 新井大輝(フォード・フィエスタR5) +7:40.2
8. J.スタゲモ(シュコダ・ファビアR5) +19:50.3