TOYOTA GAZOO Racingラリーチャレンジプログラムの育成コ・ドライバーである足立さやかが、3月3日に開催されたフィンランドラリー選手権第3戦Ouneva Group SM Itäralliにドライバーのヤルコ・ニカラとともに参戦し、総合5位で完走を果たした。
フィンランド東部の街、ヨエンスーで行われたラリーは、同選手権のなかで今シーズン最後のフルスノーラリー。非常に高速なラリーとして知られており、高いテクニックが要求される。ニカラ/足立組は、ライバルたちがR5車両で参戦するなか、R4車両をベースとするスバル・インプレッサWRX STIで、6SS、計101.26kmの難ステージに挑んだ。
終始安定した走りを貫いたニカラ/足立組は、SS5終了時点で6位につける。最終のSS6では4番手タイムを記録して順位を一つ上げ、5位でラリーを終えた。
足立さやか
「今回のラリーはスピードがとても速く、大きなジャンプやクレスト、短いコーナーが多くあり、コ・ドライバーにとってはとても難しいラリーでした。そのためスタート前は少し緊張しましたが、とても良いラリーになりました。車両が前回のラリースウェーデンで使用したR5車両から再びR4ベース車両に戻ったため、ペースノートのリーディングのタイミングを心配していましたが、的確に合わせることができ自信がつきました。一番難しかったのは今回最長ステージであったSS4で、表現が複雑なセクションがあり、少しリーディングが遅れてしまいました。最終ステージでも1カ所読み遅れてしまったコーナーがありましたが、ヤルコも私もとても集中しており、よい結果が出せました。まだまだ学ぶことは多いですが、参戦するたびに成長できていると思います」
ヤルコ・ニカラ
ヨウニ・アンプヤ(チーフインストラクター)
「このラリーはラリーフィンランドのステージと似たハイスピードジャンプやクレストが多く、フィンランドの中でも最も難しいラリーで、トップと1分差というのは二人が達成し得たベストな結果だと思います。SS4ではリズムを見つけるのに苦戦したようですが、超高速のため仕方ないことで、全体としてはポジティブなフィードバックを得ることができました。二人にとってこの冬は非常に多くの経験を得ることができたシーズンでした。ラップランドラリーやラリースウェーデンのような長丁場のラリーは足立にとってナビゲーションのよい勉強になりましたし、ミスも回を重ねる度に減ってきており、とてもよい方向に進んでいると思います」
足立の次戦は、TOYOTA GAZOO Racingラリーチャレンジプログラムに参加中の勝田貴元、新井大輝とともに、3月23-24日に開催されるイタリアラリー選手権第1戦となる。中央イタリアのトスカーナ地方で行われるターマックラリーで、勝田、新井は、フォード・フィエスタR5で、ニカラ/足立組はフォード・フィエスタR2で参戦する。
フィンランドラリー選手権第3戦 結果
1. Eerik Pietarinen/Juhana Raitanen (Skoda Fabia R5) 49:10.0
2. Teemu Asunmaa/Ville Mannisenmäki (Skoda Fabia R5) +10.7
3. Nikolay Gryazin /Yaroslav Fedorov (Skoda Fabia R5) +24.7
4. Marko Mänty /Joni Mäkelä (Skoda Fabia R5) +32.5
5. ヤルコ・ニカラ/足立さやか (Subaru Impreza WRX STI) +59.0