今週開催されるWRCラリーメキシコに、シトロエンは2006年から同イベント6連覇を達成しているセバスチャン・ローブを投入する。チームメイトのクリス・ミークとともに、好リザルトを目指す。
標高と気温の高いラリーメキシコでは、経験が大きな武器となる。独特のチャレンジとなるため、ヨーロッパで同様のテストを行うことは難しい。シトロエンは、過去13回開催されたWRCメキシコ戦のうち、7回で優勝を飾っているが、うち6回がローブによるもので、最後の1回は昨年のミークの劇的な勝利だ。
ミークは2017年、走行順に恵まれたこともあったが、絶対王者のセバスチャン・オジエからの追撃を抑え切り、C3 WRCに初のWRC優勝をもたらした。
「メキシコは、少しカタルニアに似ているところがあり、ここも昨年は自分たちがかなりコンペティティブに戦えたところだ」とミーク。
「以来、C3 WRCはさらに改良が進められているので、上位争いができるという高い期待を持っている。もちろん、昨年はライバルが標高による信頼性の問題に直面したこともあり、今年は万全の準備を整えてくると思う。でも、自分はこのイベントが大好きだ。デイ1の走行順が7番手という状況を活かさなければならない」
一方、ローブの状況は少し異なり、今季エントリーを予定している3つのイベントの第1戦目となる。最後の参戦は2015年のモンテカルロで、フル参戦は2012年が最後だ。メキシコへの参戦は、その年以来となる。
「いつも大好きなラリーだったので、ドライビングがエキサイティングなC3 WRCであのステージを楽しんでいきたい」とローブ。
「一方で、不確定要素も多く、他のドライバーと比較してどの位置につけられるのか、まったく予想がつかないので、スタートが待ち切れない。テストの内容には満足できて、2日間で500km近くを走り込んだ。C3 WRCはバランスがよく、2017年の終わりにテストしてから、さらに改良が進められていると感じた」
「機会があれば、DS3 WRCで感覚を取り戻すようにも努めてきたし、昔の動画も見てきた。コースの28%は自分にとって新しいが、熟知しているイベントでもあるのでポジティブに捉えている。金曜日の走行順(11番手)が、自分に勢いをつけさせてくれることを期待している。現在のルールでは、初日にいい走りをしなくては大変なことになるからね」