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WRCラリーメキシコがスタート。今年も「暑さ」対策が鍵を握る

©M-SPORT

WRC第3戦ラリーメキシコは、レッキ最終日の水曜日から日中の気温がぐんぐん上昇。シェイクダウン日である木曜日には最高28度まで上昇し、本格的にラリーが始まる金曜日以降も晴天が続いて最高気温は32度に迫ると予想され、スタート順とともに、今年も暑さ対策が勝負の鍵を握りそうだ。

もちろん昨年オーバーヒートに悩まされた各チームは、十分な対策を施してきた。ヒュンダイは昨年のラリー後、真夏のスペインでオーバーヒート対策のためのテストを実施。チームディレクターのナンダンは、「去年のようなことは起きないはず」と自身満々。Mスポーツ・フォードは英国ダントンにあるフォードの実験施設でメキシコの気候を再現してシュミレーションを敢行。トヨタも、昨年の最終戦オーストラリア出場車を富士スピードウェイでのTOYOTA GAZOO Racingフェスティバル終了後に、名古屋の本社施設に持ち込んでメキシコ対策の風洞実験を行った他、今回のメキシコ入り直前にも、3人のレギュラードライバーのテスト終了後にユホ・ハンニネンがスペインで3日間のエンジンテストを行って万全を期している。各陣営の対策の結果がどう出るか、金曜日からのラリーの大きな注目点だ。

高い気温は、クルマそのものだけでなく、グラベルタイヤの選択にも影響を与えそうだ。早朝スタートの通常のグラベルラリーなら、気温が低くルーズグラベルのある午前中のループはソフト、気温が高く道が荒れる午後のループはハードで行くのが常道だが、今年のラリーメキシコの金曜日のスタート時間は午前10時とかなり遅めですでに温度は上がっている。
「タイヤ選択のプランは本当に難しい。高い気温を気にしてハードで午前中を走ったら、ルーズグラベルでグリップを失って、大事な金曜日に致命的なロスをするかもしれない。クロス(ソフトとハードを前後左右交互に履くこと)も選択肢のひとつになるだろう」(ラトバラ)と悩みは尽きず、各陣営とも金曜朝ギリギリまで選択を遅らせて情報収集を行うことになりそうだ。



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