4月5日(木)から8日(日)にかけて開催されるFIA世界ラリー選手権(WRC)第4戦ラリーフランス(ツール・ド・コルス)に、TOYOTA GAZOO Racing WRTは、ヤリ-マティ・ラトバラ/ミーカ・アンティラ組、オィット・タナック/マルティン・ヤルヴェオヤ組、エサペッカ・ラッピ/ヤンネ・フェルムの3台のヤリスWRCで参戦する。
フランスのコルシカ島を舞台とするツール・ド・コルスは、2018年シーズン最初のフルターマックラリーだ。コルシカ島のSSは全体的に道幅が狭く、コーナーが次々と現れる山岳路が特徴。道の片側には岩壁が迫り、反対側は断崖絶壁、ドライバーの勇気と精神力の強さが試されるとともに、精度の高いドライビングとクルマのセッティングが重要となる。また、タイヤへの負荷が高く、特に50km前後のロングステージではタイヤ摩耗のマネージメントも重要な要素となってくるだろう。
ラリーの中心となるサービスパークは、島東部の都市バスティアの空港近くに置かれ、SSは島の広い範囲で行われる。5日(木)にシェイクダウンを実施後、競技初日となる6日(金)のデイ1は、バスティアの南西エリアで2本のステージを2回ずつ走行する。SS1とその再走ステージとなるSS3は、49.03kmものロングステージだ。7日(土)のデイ2は、バスティアの北西エリアで3本のステージを各2回走行。そして、競技最終日となる8日(日)のデイ3は、島西側の都市アジャクシオの周辺で2本のSSを行う。オープニングのSS11は全長55.17kmと今大会最長で、ツール・ド・コルス1986年大会以来の最長SSとなる。また、最終ステージのSS12はパワーステージに指定されている。SSの数は全部で12本、計333.48km、リエゾン(移動区間)も含めた総走行距離は1119.87kmとなっている。
トミ・マキネン(チーム代表)
「コルシカは、自分たちにとってきっと良いラリーになるでしょう。我々のクルマはアスファルト路面で非常にうまく機能してきましたし、事前テストでも良い結果を得られました。テストドライバーのユホ・ハンニネンはサスペンションの開発を進め、とても良い仕事をしてクルマのさらなる改善に成功しました。また、ヤリ-マティ、オット、そしてエサペッカもクルマのフィーリングに満足しています。チーム全員が準備万端なので、ラリーでは上手く行くだろうと自信を持っています」
ヤリ-マティ・ラトバラ
「2015年に優勝して以降コルシカには良い思い出がいくつもありますし、本当にお気に入りのアスファルトラリーです。コーナーではイン側にそれほど深く切り込めないため、イン側の砂利が道に散乱することはあまりなく、コーナーとラインどりに集中して走ることができます。事前のプレイベントテストはとてもポジティブな内容で、非常に良いフィーリングが得られクルマにはとても満足しています。コルシカでは恐らく全チームが速いとは思いますが、表彰台争いができることを期待しています」
オィット・タナック
「今シーズンはここまで、すべての路面で十分な競争力がありました。また、チームは信頼性を高めるため一生懸命努力をしてきました。ですから、そろそろライバルからポイントを取り戻さなくてはなりません。去年のコルシカではフィーリングがとても良かったので、今回は良い結果を狙っています。ラリーモンテカルロは同じターマックとはいえ、コンディションはかなり特殊だったので、コルシカとあまり比較できませんが、そこで得たいくつかの発見をコルシカの事前テストで試しました。2日間のテストではとても良いフィーリングだったので、クルマは正しい方向に向かっていると思います」
エサペッカ・ラッピ
「コルシカには過去に異なるカテゴリーのクルマで何度か出場した経験がありますが、他とはまったく違うラリーだと思います。コーナーが次々と迫り、ストレートで休むような時間はまったくありません。また、スケジュールもユニークで、SSの数は多くないのですが、それぞれが非常に長いのが特徴です。今回は初めてWRカーでコルシカに出場しますが、モンテカルロではスピードを示すことができたので自信はあります。そして今回は、事前のテストで良いセットアップを見つけ、さらに自信を深めることができました。湿った路面と完全なドライの路面の両方でテストをすることができたので、天候がどうなろうと準備はできています」
ラリーは日本時間4月6日(金)16:50にSS1がスタートする。