4月8日(日)、2018年FIA世界ラリー選手権(WRC)第4戦ラリーフランス(ツール・ド・コルス)の最終日デイ3がコルシカ島のアジャクシオ近郊で行われ、TOYOTA GAZOO Racing World Rally Teamのオィット・タナック/マルティン・ヤルヴェオヤ組が総合2位で、エサペッカ・ラッピ/ヤンネ・フェルム組が総合6位でフィニッシュした。
ラリー最終日のデイ3は、サービスパークが置かれるバスティアから南西に約130km離れた、東海岸のアジャクシオ近郊で2本のSSが行われた。1本目のSS11は今大会最長となる全長55.17km、1986年大会以来のロングステージ。デイ2で総合3位の選手と0.1秒差の2位に浮上したタナックは、そのSS11で2番手に対し12.6秒差をつけるベストタイムをマーク。そして、最終のSS12を5番手タイムで走りきり、今シーズン2回目の総合2位でフィニッシュした。
総合4位につけていたラッピは表彰台を目指しSS11を果敢に攻めたが、パンクを喫しタイヤ交換を行ったことで大きく遅れ、総合7位にポジションを下げることに。しかし、続く「パワーステージ」のSS12ではベストタイムをマーク。総合順位を6位まで挽回するとともに、貴重な5ポイントを獲得した。今回のツール・ド・コルスでは全部で12本のSSが行われたが、ヤリスWRCはそのうち半分の6本でベストタイムを刻み、ターマックラリーでの速さを証明した。チームはマニュファクチャラーズ選手権3位に浮上し、タナックもドライバーズ選手権3位にポジションを上げた。
なお、デイ2でクラッシュしたヤリ-マティ・ラトバラは、ロールケージにダメージが見つかったため、デイ3の再出走は叶わなかった。
トミ・マキネン(チーム代表)
「チーム全員が今回の結果を喜んでいます。オットは本当に素晴らしいリザルトを残しました。エサペッカは残念ながら表彰台こそ逃しましたが、昨日はとても良い走りでした。ツール・ド・コルスは我々北欧出身のドライバーにとってもっとも難しいラリーのひとつであることは、私も昔は選手として出場していたので理解しています。ステージは非常に難易度が高く、クルマに対し最大限の自信を持てなければ速く走ることができません。デイ1ではやや苦戦しましたが、その後の2日間のパフォーマンスは本当に素晴らしかったと思います。我々は常に学びを続けていますし、今回学習した多くの事はきっと次のターマックラリーで助けになるでしょう」
オィット・タナック
「全体的にとても良い週末でした。私にとってコルシカはいつもあまり楽しむことができないラリーで、これまで非常に苦労してきました。今年に関しては、一貫したペースで走れるように一生懸命努力しました。限界まで攻めることはせず、常に良いリズムで走ることを心がけていました。しかし、最後から2番目のロングステージでは本当にクリーンな走りを実践し、限界近くまで攻め続けましたが、それが良い結果に繋がりました。最後のパワーステージでは確実に2位を得ることが何よりも重要でしたので、リスクを冒さず走りました。トヨタのクルマで臨んだ、最初のフルターマックラリーの結果に満足しています」
エサペッカ・ラッピ
「ドライバー、チームともに今回のラリーから多くを学びました。昨日は良いセットアップを見つけることができ、本当に完璧な1日でした。そして今日の最終日も速さはありましたが、残念ながら小さなミスを冒してしまいました。責任はすべて自分にあります。恐らくリヤタイヤがまだ少し冷えていたのだと思いますが、リヤのグリップを失い外側の縁石にタイヤが当たってしまいました。その結果ホイールのリムが一部破損しタイヤが外れかけたので、クルマを止めてタイヤ交換をしなければなりませんでした。しかし、その後のパワーステージでは自分の予想以上に高いグリップが感じられたので、思いきり走りベストタイムを出すことができました」
WRCフランス 最終結果
1. セバスチャン・オジエ フォード・フィエスタWRC 3:26:52.7
2. オィット・タナック トヨタ・ヤリスWRC +36.1
3. ティエリー・ヌービル ヒュンダイi20クーペWRC +1:07.5
4. ダニ・ソルド ヒュンダイi20クーペWRC +2:02.6
5. エルフィン・エバンス フォード・フィエスタWRC +2:06.1
6. エサペッカ・ラッピ トヨタ・ヤリスWRC +2:33.5
7. アンドレアス・ミケルセン ヒュンダイi20クーペWRC +2:43.4
8. ヤン・コペッキー シュコダ・ファビアR5 +10:34.8
9. クリス・ミーク シトロエンC3 WRC +10:40.5
10. ヨアン・ボナート シトロエンC3 R5 +12:26.0
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R. ヤリ‐マティ・ラトバラ トヨタ・ヤリスWRC