ラリーアルゼンチン、デイ2終了後の各ドライバーからのコメント。シェイクダウンでトップタイム、本格的に競技が始まってからも快調だったヤリ‐マティ・ラトバラだったが、この日2本目で石にヒットし、サスペンションのダメージから起因してリタイアに追い込まれた苦境を、自分を諭すように語った。
[トヨタ・ガズーレーシングWRT]
トヨタ・ヤリスWRC
■オィット・タナック/総合首位
「もちろん、今日の内容にはハッピー。必死でハードプッシュしたし、マシンに完璧な手応えが得られていなければ、そこまでできなかった。本当にいい動きをしてくれたし、それが自分の自信につながった。自分たちが前進できたことはうれしいし、努力が報われてきたようだが、まだまだ伸び代は残っている。今日、最初のステージでタイムロスをしてしまったのが悔しい。何が起きたのかよく分かっていないが、すごくナローな場所でスピンをして、順走方向に向きを戻すまでに時間がかかってしまった。そこからタイムを取り戻すためにハードにプッシュして、午後の3本は完璧だった。自分の位置にはかなり自信を持っている。明日のステージはさらに高速だが、このマシンは高速の道ととても相性がいいことも分かっている。自分たちも、昨年はこのステージでとてもいいタイムを出しているので、楽しみだ」
■エサペッカ・ラッピ/総合8位
「最初の2本は、驚くほどいい滑り出しだった。3本目は、もっとスリッパリーだったがミスはしたくなかったので、かなりタイムをロスした。午後、2回目の走行になると格段にラフになり、今日はパンクが3回あったので、もちろんよくはなかった。なぜそんなに続いたのか全く分からない。正直、ただの不運だと思う。タイヤ自体はよかったが、リムから外れてしまった。明日は天気が変わるかもしれないから、タイムを取り戻すチャンスがあるかもしれない」
■ヤリ‐マティ・ラトバラ/SS3でラリーリタイア
「今朝は、マシンのフィーリングは完璧だった。ヤリスWRCはとてもいい走りをしてくれて、ドライブしやすかった。本当に楽しんでいた。今日、2本目のステージも本当に順調だったし、どんどん調子を上げていた。そして、ロングの右コーナーの出口で石にヒットした。影になって見えなかったんだ。すぐに右フロントのサスペンションが破損して、オイルパイプの1つがダメージを負った。だから止まらなくてはならなくなった。このラリーには、本当にたくさん石がある。ラッキーに避けきれることもあれば、アンラッキーになることもある。自分はアンラッキーだったのだろう。本当にリズムがよかったので、とても悔しい。コ・ドライバーのミーカも悔しがっている。それほどアタックしていなかったと知っているからね。今はとにかくこのことを忘れて、次のラリーでまたいいフィーリングがつかめるように祈るばかりだ。一つ確かなことは、マシンは本当に速かったということ」
[シトロエン・トタル・アブダビWRT]
シトロエンC3 WRC
■クリス・ミーク/総合2位
「滑り出しは厳しく、最初のステージは視界が悪く、次は適切なペースをつかむことができなかった。本当に過酷なレグなので、スマートに一貫した走りができてうれしいよ。マシンの中では自信を感じていたし、マシンに行った変更が正しかったことが分かった。この流れを続けなくてはならない。明日、霧が出れば、戦況は動くかも知れない。差は、秒単位から分単位に広がるだろう。だから、そこでいい走りをしなくてはね!」
■クレイグ・ブリーン/総合6位
「ステージの知識がないことを思えば、なかなかいい一日になった。午後は本当にブレイクできたと思う。自分のドライビングスタイルを、C3 WRCを操る方向に合わせようとしていたんだ。今日、最後のステージでそれが現れたし、ラリーの残りに向けてとても励みになるよ」
■カリッド・アルカシミ/総合15位
「レッキで霧が出ていたので、ペースノートは完璧ではなかったが、堅実な内容で今日を走り終えることができた。最初のループは難しかったが、テクニカルチームがC3 WRCのセットアップを調整してくれたおかげで、午後のループは手応えを感じることができた」
[ヒュンダイ・モータースポーツ]
ヒュンダイi20クーペ WRC
■ティエリー・ヌービル/総合3位
「全体的に、今日の内容には満足している。車内ではいいフィーリングが得られていたし、走行順が2番手の割にはコンペティティブなタイムを出すためにプッシュすることができた。同時に、トラブルを避けてマシンを効率良く労らなくてはならなかった。首位に手が届く範囲でムリをしないことが戦略だった。明日はもっとペースが上げられると思うので、また違ったチャレンジになる」
■ダニ・ソルド/総合4位
「ポジティブなスタートになったし、この観衆を前に走ることを心から楽しめた。ステージ自体は、これまで通りとてもラフで、トラブルにも遭いやすかった。ポディウム争いに絡むことが初日に目指していたことだし、とても僅差だ。チームの仕事に感謝しなくてはならない。午後は大きな石にヒットしたが、マシンは完璧な動きをしてくれた」
■アンドレアス・ミケルセン/総合7位
「最高の滑り出しでラリーをリードしていた。今日はオットが素晴らしく速かったので、ハードにプッシュしなくてはならないと分かっていた。このようなラフなステージでは、言うだけなら簡単だ。午後のループの始めまでは順調だったが、タイヤがリムから外れてかなりタイムをロスしてしまった。これ以上、トラブルが起きては終わってしまうと分かっていたので、そこからはさらに慎重に行かなくてはならなかった。土曜日はまたプッシュしていくよ」
[Mスポーツ・フォードWRT]
フォード・フィエスタWRC
■セバスチャン・オジエ/総合5位
「素晴らしい一日だったし、ドライビングの面では最高の内容だった。ミスは一切なかったし、できる限りプッシュしていた。オットはかなり飛ばしていたし、素晴らしい走りだったが、それ以降は、まだ自分たちも先頭走行だったが2位を狙える位置につけている」
■エルフィン・エバンス/総合9位
「明らかに厳しい内容だ。ドライビングでは、特に悪いという感じではなかったが、タイムが出なかった。それがなぜなのか、理解しなくてはならないし、明日はもっといい走りをしなくてはならない」
■テーム・スニネン/総合10位
「走る上で簡単とはいかなかったが、学ぶことは多かった。今日は自分たちのドライビングが少し成長できたが、さらに速くなってポディウムに挑むためには、もっと成長しなくてはならない。一番重要なのは、ブレーキングの方法やコーナーの進入について、研究しなくてはならないこと。ドミノ効果のように、他のことも改善されると思う。明日、どこまでできるか楽しみだ」