世界ラリークロス選手権は4月29日、第2戦のファイナルがポルトガルのモンタレグレで開催され、2017年チャンピオンのヨハン・クリストファーソンが優勝し、開幕戦バルセロナに続く2連勝を達成した。PSRXフォルクスワーゲン・スウェーデンのチームメイト、ペター・ソルベルグも3位に入り、Wポディウムを飾ったPSRXはチームズ選手権でのリードも広げている。
選手権最高地点となる1000m級の高地で開催されるモンタレグレ戦のファイナルは、雪も降り始める荒れた天候となった。セミファイナルをトップ通過していたクリストファーソンは、グリッドの先頭列からスタートすると第1コーナーをトップでクリアし、良好な視界のアドバンテージを活かして快走。争いが激化する後続を尻目に悠々とリードを広げ、開幕2連勝を飾りタイトル連覇に向けても視界良好だ。
「週末を通して最高のペースを感じていたし、セミファイナルからポロRはとてもいい動きをしてくれた」と語るクリストファーソンは、3年前はこのポルトガルで世界RX初優勝をマーク。自身の通算勝利数は、今回で11となった。
「ファイナルは雪が降っていたし、ものすごくスリッパリーだったが、スタートでいい位置につけたので、最初コーナーでリードを奪えた。そこからは、とにかくプッシュするだけ、それを5ラップ続けられたので、ジョーカーを最終ラップに残しておけた」
PSRX勢に割って2位に入ったのは、チーム・プジョー・トタルのセバスチャン・ローブ。最初のラップでジョーカーに入り、徐々に順位を上げていった。
「いいスタートができたので、すぐにジョーカーに入った」とローブ。
「プジョーにとっていい週末になったし、またポディウムに上がれてうれしい。スタートからマシンにいいフィーリングを感じていたし、どんなコンディションでも自信が感じられた」
この開幕ラップでは、ソルベルグもジョーカーに入り、チェッカーフラッグまで争いが続いた。
「今回は全てのコンディションが週末に集まった」とソルベルグ。
「何年もラリーで走っていたので、スノーもグラベルもウエットのマッドも、ターマックも経験してきた。でも、世界RXでモンタレグレに来るまで、一日でこの全てを走ったことはなかったね。雪の嵐の中でレースをするのは信じられない経験だが、かなりクールでもあったよ!」
Q4を終えた時点の中間リザルトでトップに立ったのは、EKSのQ3とQ4で連続トップタイムを叩き出したアンドレアス・バックラッド。しかし熱戦となったファイナルでは、あと一歩のところでポディウムを逃した。プロドライブ製のルノー・メガーヌRS勢は、ゲラン・シシェリが自身としても初のファイナル進出を果たした。またヒュンダイi20勢では、ニクラス・グロンホルムとティマール・ティマラザヤノフが揃ってセミファイナルに進出している。
世界RXモンタレグレ ファイナル結果
1. J.クリストファーソン(フォルクスワーゲン・ポロR) 4:16.859
2. S.ローブ(プジョー208) 4:19.112
3. P.ソルベルグ(フォルクスワーゲン・ポロR) 4:20.797
4. A.バックラッド(アウディS1) 4:23.501
5. G.シシェリ(ルノー・メガーヌRS) 4:26.425
6. T.ハンセン(プジョー208) 4:38.103