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WRCポルトガル:デイ2を終えて新井大輝がWRC2部門8番手、勝田貴元はデイリタイア

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ラリーポルトガルのWRC2に臨んでいるTGRチャレンジプログラムの新井大輝はデイ2(金曜日)を終え、8番手でサービスに帰還。勝田貴元はデイリタイアとなり明日のラリー2(再出走)に回ることになった。

例年になくラフなコンデションとなり、ポイントリーダーでこのカテゴリーの“ベンチマーク”ともいえるポンタス・ティディマンド(シュコダ・ファビアR5)でさえ2度のパンクを喫して5番手に沈むなど、WRC同様荒れた展開となったWRC2。ふたりの日本人も、トラブルと無縁、とはいかなかった。

新井は今朝ひとつ目のSS2でセンサーのトラブルによりギヤがスタックする症状が発生。さらにSS4では時折エンジンの回転が落ちるという症状に悩まされ、リセットのため何度もストップするなどしてタイムを落とした挙句に終盤にパンク。13番手で午前中のステージを終えた。ギヤボックスセンサーとエンジンECUを交換して臨んだ午後のステージでは、ギヤのトラブルは解決したものの、エンジンカットの症状は根本的な解決にいたらずフラストレーションが溜まる展開に。

それでもSS5では3位、SS6では2位、(ヘイデン・パッドンのアクシデントでステージ迂回になったSS7を挟み)ストリートステージのSS8/9では10位と3位というまずまずのタイムを並べて8番手まで順位をあげて金曜日を終えた。
「ストリートステージでもエンジンが止まりました。最終コーナーなのでタイムはそんなにロスしなかったんですけど。エンジンの回転が全然上がってこないんです。上がってたと思ったら急に切れて、また上がって落ちての繰り返し。パワーバンドにずっと留まることができていない。すごいフラストレーションが溜まるラリーです。タイム的には悪くないんですけど、クルマを信頼し切れていないし、どこでタイムを失っているか運転していてわかる。それを考えている余裕があるということは、全然、踏み切れていない。だから自信には繋がらないんですよ。もう少し信頼できるクルマであってほしいというのが切実なところです」

一方の勝田もSS2からブレーキトラブルに悩まされてタイムを落とし、午前中は12番手とこちらも苦しい展開。挽回を期した午後、SS5で2度のパンクを喫し、スペアを1本しか積んでいなかったためそこでラリー続行を諦めることになった。

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「SS5の2/3くらいのところで右のフロントタイヤがパンクしたかなと感じたんですが、残り距離を考えて、そのまま最後までゆっくり走っていたんです。でも、しばらくしたら完全に弾けてしまい、フェンダーも壊れたので止めました。スペアに交換して走り出したんですけど、そのあとのダウンヒルのセクションで今度は左フロントをパンク。ゴールはしたのですが、タイヤの状態を確認して、もうスペアがないし、他の何かが壊れて明日走れなくなるのは避けたいので、リタイアを決めました。全部のコーナーがどこでパンクしてもおかしくないような感じで、今年のポルトガルはすごくラフなんです。予想以上のサバイバルになって、自分も、速く走るよりも生き残ろうと思っていたんですけど……。勉強になりました。明日は切り替えて、サルディニア、フィンランドにつながるようなラリーをしたいです」



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