今週開催されるWRCイタリアで、Mスポーツ・フォードは前戦ポルトガルに続くWポディウムを目指す構えだ。3台のフォード・フィエスタWRCを駆るのは、セバスチャン・オジエ、エルフィン・エバンス、テーム・スニネンだ。
ポルトガルではまさかのノーポイントに終わり、選手権首位の座も明け渡したオジエ。サルディニアでは、2013‐2015年に3連勝を決めており、高ポイントを獲得して選手権争いを再び揺り動かして行きたいところだ。
「ポルトガルは、優勝争いができる速さがあっただけに残念な結果となった。小さなミスが大きな犠牲につながってしまったが、そのことはもう忘れて、今はサルディニアに完全集中している」とオジエ。
「過去9回参戦しているが、サルディニアの厳しいステージの楽しみ方を学んだ。常にマージンを残し、スタートからフィニッシュまで集中を保たなくてはならない。今回もそれを果たしていく。今回は先頭走行ではないが、それでも多くの速いドライバーが、砂利の掃けたステージを走るアドバンテージを受ける。それでも、自分には好リザルトに挑めるという自信がある。金曜日を終えた時点で首位が射程圏内に収まっていれば、チャンスが生まれる。そうすれば、できる限りいいリザルトのためにプッシュしていく」
前戦ポルトガルでは2位でのフィニッシュを飾ったエバンス。サルディニアには過去4回参戦しており、2013年はWRカーデビューを果たした思い出のイベントでもある。2015年の4位がベストリザルトだが、この時はポディウムまであと一歩の僅差だった。
「サルディニアは、自分にとって特別な場所。初めてWRカーで参戦したイベントだ」と振り返るエバンス。
「ポルトガルでいい結果を収めたので、この勢いをサルディニアにつなげたい。テストは2日間行ったし、金曜日はかなり走行順がいいので、大いに活かして行きたい。全てが順調に進めば、今回もいいリザルトが残せるはずだ」
ポルトガルでは、記念すべきWRCでの初ポディウムフィニッシュを決めたスニネン。サルディニアには2回参戦経験があるが、2015年はWRC3、2016年はWRC2でそれぞれ部門優勝を飾っており、2016年は総合でも8位に食い込んでいる。
「昨年はサルディニアには参戦しなかったが、2016年にWRC2優勝をしているので、今年、その経験が役立つことを期待している」とスニネン。
「テストは1日行ったが、とても有意義だった。サルディニアの道はかなり低速だが、自分はこうしたセクションでの成長が必要なので、自分にとっていい経験になる。テストでも既にかなり暑かった。通常、1日に3リットル水分を摂るが、サルディニアでは5リットル以上は飲むことになりそうだよ。ライバルを気にしていても、自分の速さは改善されない。自分は自分のドライビングに集中して、ステージの度に成長していくことを目指す。そして、ラリーが終わった時点でどこにつけているか、それだけだ」