WRC第7戦イタリアは6月8日の競技2日目、SS9までを終えて、Mスポーツ・フォードのセバスチャン・オジエが総合首位に立っている。2番手にはヒュンダイのティエリー・ヌービル、3番手はトヨタのヤリ‐マティ・ラトバラという順位となった。
競技2日目はSS2〜SS9の8SS。10〜20kmに設定された4つのSSを2度走行する。ウエットコンディションとなったオープニングのSS2はこの日最長の22.12km。これを制したのはヒュンダイのアンドレアス・ミケルセンだ。ミケルセンは、まだ改良の余地はあるとしながらも、SS2番手のマッズ・オストベルグ(シトロエン)に9.1秒差をつける快走を見せ、総合順位でもトップに。幸先のよいスタートを切っている。続くSS3も、ミケルセンはベストタイムを刻み首位を守る。総合2番手につける僚友ヌービルに15.5秒差をつけ順調にラリーをリード。 コースの一部で強い雨に見舞われたSS4では、トヨタのオィット・タナックが一番時計をマークし、総合順位でも2番手に浮上した。しかし続くSS5でベストタイムを刻んだヌービルが総合2番手の座を取り戻し、タナックは再び総合3番手に。午前中の4SSを終えた段階で首位ミケルセンと2番手ヌービルの差は14秒となっていた。サービスを挟んだ午後のループ、難しいコンディションとなったSS6で貫録のベストタイムを刻んだのはMスポーツ・フォードのオジエ。渾身の走りで23秒差の総合5番手から一気に総合首位に浮上してみせた。SS7はMスポーツ・フォードのテーム・スニネン、SS8はヌービル、SS9はトヨタのラトバラがそれぞれSSベストを獲得するなか、オジエはいずれも連続SS2番手タイムをマークする高い安定感を見せてリードを拡大。最終的に2番手のヌービルに18.9秒という差を築いて競技2日目を終えている。
SS7では午前中のSSをリードしたミケルセンがギヤボックストラブルによってリタイアに追い込まれ、SS8では総合3番手につけていたタナックがジャンプの着地でマシンのフロントエンドを強打し、戦列からの離脱を余儀なくされている。この結果、トップ3のオジエ、ヌービル、ラトバラに続く4番手につけたのはトヨタのエサペッカ・ラッピ。5番手にはシトロエンのオストベルグ、6番手にヒュンダイのヘイデン・パッドンという順位となっている。
競技3日目はSS10〜SS16の7SS。午前中の3SSを、ショートステージをはさんでループする構成となっている。なかでもSS11は28.52km、SS12は29.11kmと、今大会でも距離の長いSSとなり、勝負の山場となりそうだ。オープニングのSS10は日本時間10日土曜日の15:38スタート。
WRCイタリア SS9終了後暫定結果
1. セバスチャン・オジエ フォード・フィエスタWRC 1:35:56.9
2. ティエリー・ヌービル ヒュンダイi20クーペWRC +18.9
3. ヤリ‐マティ・ラトバラ トヨタ・ヤリスWRC +37.2
4. エサペッカ・ラッピ トヨタ・ヤリスWRC +41.6
5. マッズ・オストベルグ シトロエンC3 WRC +58.3
6. ヘイデン・パッドン ヒュンダイi20クーペWRC +1:01.5
7. クレイグ・ブリーン シトロエンC3 WRC +1:26.0
8. ステファン・ルフェーブル シトロエンC3 R5 +4:02.9
9. ヤン・コペッキー シュコダ・ファビアR5 +4:16.9
10. ニコラ・シアミン ヒュンダイi20 R5 +5:20.7