世界ラリークロス選手権は6月10日、第5戦のファイナルがノルウェーのヘルで行われ、PSRXフォルクスワーゲン・スウェーデンのヨハン・クリストファーソンが会心の走りを見せて今季4勝目を飾った。2016年チャンピオンのマティアス・エクストローム、クリストファーソンのチームメイトのペター・ソルベルグが続き、PSRXフォルクスワーゲン・モータースポーツは今季2度目のWポディウムを達成。一方、セバスチャン・ローブはファイナル進出を逃している。
クリストファーソンは、前日のQ1、Q2に続き、この日のQ3、Q4、セミファイナル、ファイナルとすべてでトップフィニッシュを飾り、2年前のアンドレアス・バックラッドが同じヘルでマークして以来、世界RX史上2回目となる「完全優勝」を果たした。
クリストファーソンは、これでドライバーズ選手権でのリードをさらに拡大。PSRXフォルクスワーゲン・モータースポーツもチームズ選手権でのリードを広げた。週末を通して、ソルベルグの地元であるノルウェー戦には2万4000人の観客が集まり、英雄の活躍に大いに盛り上がった。
2位に入ったエクストロームは、この日は午前中にQ3で5秒のペナルティ、Q4はリタイアと苦しい展開が続いたが、午後に追い上げてポディウムフィニッシュをもぎ取った。
ソルベルグは、ファイナルのスタートラインで最も早く反応したドライバーに贈られるモンスターエナジー・スーパーチャージ賞を受賞した。
「ここ何年、ノルウェー戦では厳しい結果が続いたから、本当にうれしいよ」とソルベルグ。
「厳しい週末だった。セミファイナルをいいポジションで迎えられるよう、できるだけ早くタイヤを使った。過去これまでに完全優勝を果たしたのは2人だけで、どちらもこのコースだった。でも、次のヘリェスは誰にとっても厳しい大会になる」
チーム・プジョー・トタル勢では、2016年のヨーロッパチャンピオン、ケビン・ハンセン(プジョー208)が4位に入ったが、兄のティミー・ハンセンはファイナル最初のコーナーでアンドレアス・バックラッド(アウディS1)と接触。それぞれ5位、6位だった。
ハンセン兄弟のチームメイト、ローブはセミファイナルのレース1が4位に終わり、ファイナル進出まで一歩届かなかった。またGRXタネコのニクラス・グロンホルムも、セミファイナルのレース2で4位に終わっている。
世界RX初挑戦の元F1ドライバーでルマンウイナーのアレックス・ブルツは、徐々に調子を上げ全体の18位でのフィニッシュだった。
世界RXノルウェー ファイナルリザルト
1. J.クリストファーソン(フォルクスワーゲン・ポロR) 3:54.906
2. M.エクストローム(アウディS1) 3:55.694
3. P.ソルベルグ(フォルクスワーゲン・ポロR) 3:57.422
4. K.ハンセン(プジョー208) 3:58.571
5. T.ハンセン(プジョー208) 4:04.208
6. A.バックラッド(アウディS1) 4:06.163