パイクスピーク・インターナショナルヒルクライム(米国コロラド州)の2018年大会は6月20日、予選が行われ、オール電気のレーシングマシン、フォルクスワーゲンI.D. Rパイクスピークのロメイン・デュマが3分16.083秒でトップタイムをマークした。今イベントでの優勝をこれまでに3回経験しているデュマは、この予選で2番手タイムをマークした燃焼エンジン車のノルマM20 SF PKPを駆るシモーネ・ファジオリに11.049秒の差をつけた。
「とてもいい一日になった」とデュマ。
「I.D.R パイクスピークは素晴らしかった。レーシングカーで、これだけの加速とパワーを経験したのは初めて。距離を重ねる毎にマシンの挙動が分かるようになっているし、マシンとの一体感をさらに感じ始めている」
フォルクスワーゲン・モータースポーツのディレクター、スベン・スミーツも、予選がプラン通りに進んだことに喜びを見せる。
「チームは本当によくやってくれた。昨日は重要なテストを終えて、I.D. Rパイクスピークのセッティングをさらによくするための要素を見つけた。この結果、今日に向けてマシンの準備がさらに整った。タイムがそれを物語っている。しかし、まだ予選だ。レースに向けて期待は高まるが、まだ1セクションしか走っていないことを肝に銘じておかなくてはならない」
パイクスピーク・インターナショナルヒルクライムの予選では、各コンペティターが走れるのは、8.3km地点からスタートしての19.99kmのみとなっており、このタイムを基にスタート順が決められる。予選で最速タイムをマークしたコンペティターが、最初にスタートすることになる。
フォルクスワーゲンは、6月24日に行われるレースで、電気自動車のコースレコード、8分57秒118の更新を目指している。