2012シーズンいっぱいでMINIのWRCワークス参戦を撤退することを発表したBMW。しかし、マシン開発を担うプロドライブは、2013年以降もWRC活動を継続していく意志を発表した。
10月12日に発行したリリースの中でプロドライブは、MINIジョン・クーパー・ワークスWRCとS2000車両の全開発プログラムを継続すると共に、今後も2013年のWRCフル参戦を目指していくことを明かした。
MINIからの発表に関しては、「MINIは、2013年にWRCへのワークスチームに対する直接的な資金援助は中止しながらも、ラリーに関しての関与は続け、BMWモータースポーツはプロドライブと連携して1.6ターボエンジンの開発を継続していくことを発表した」と、今後も開発が継続されていくことを強調。
現在、プロドライブとMINIとの間にある長期契約に変更はないとし、このため、MINIジョンクーパーワークスWRCとS2000車両の販売、サポート、開発は確約されており、2018年までのホモロゲーション有効期間を通して、WRC、地域選手権、国内選手権に参戦する全チームが使用するエンジン・パーツも、BMWモータースポーツからの供給が続くという。
プロドライブのビジネス開発ディレクター、リチャード・テイラーは「MINIの決断は理解できるし、現状の経済状況の変化も予想できなかった訳ではない。しかし、MINIがWRCに対する情熱を持ち続けていることは朗報だし、今後もMINIがWRCやその他の選手権で活躍し続けていくことを願う。MINI、BMWモータースポーツと今後も連携し、我々のカスタマーや我々自身のWRCチームを代表して、MINIのWRC、S2000、両マシンのパフォーマンスを最大限に引き出す作業を続けていくことを楽しみにしている」とコメント。
「我々は独自に、MINIジョン・クーパー・ワークスでの2013年のWRC参戦プランを立てており、時期が来たらプロドライブWRCチームの来季エントリーとドライバーの詳細を発表する。2013年の上四半期に投入する予定でエンジン、シャシー、トランスミッションに様々な増強を行っており、世界各国でMINI JCWを走らせている多くのラリーパートナーに供給できる準備が整うことを楽しみにしている」
なおこのリリースでは、11月のラリースペインでダニ・ソルドと共に、フィンランドのヤルコ・ニカラを投入することも発表している。