WRC第9戦ラリードイツは金曜日の競技2日目を終え、トヨタのオィット・タナックが総合首位に立っている。12.3秒遅れの2番手にはMスポーツ・フォードのセバスチャン・オジエ、3番手にはヒュンダイのティエリー・ヌービルがつけた。
この日行われたのはSS2〜SS7の6SS。3つのSSを2度ずつ走行する構成で、ブドウ畑を縫って走るラリードイツらしいSSも含まれる。午前中のタイヤ選択は、どのクルーもハードコンパウンドを基本として、組み合わせで判断の分かれるところとなった。各選択は以下のとおり。
ハード5本:トヨタ勢
ハード4本+ソフト2本:シトロエン勢、テーム・スニネン、ヌービル/アンドレアス・ミケルセン
ハード4本+ソフト1本:オジエ/エルフィン・エバンス、ダニ・ソルド
サービスを挟んでラリーは午後のSSへ。ワークスチームは全車ハードタイヤ5本でステージへと臨む。路面は度重なるインカットで泥が掻き出され、一部は非常に滑りやすくなっているが、タナックの勢いは午後のSSでも衰えない。追いすがるオジエとヌービルを尻目に、SS5〜7のすべてでベストタイムをマークする快走。SS7までを終えて、5連続ベストタイムで総合首位に立つタナックに対し、2番手オジエはSS5〜6と2番手タイムで食らいついていたが、12.3秒のビハインド。3番手のヌービルは、午前中のトラブルの影響もなく、スペアタイヤを1本下ろし軽くして臨んだはずがSS6〜7でペースが上げられず、タナックに対して27.4秒差となってしまった。
以下、4番手にはMスポーツ・フォードのエルフィン・エバンス、5番手にトヨタのヤリ‐マティ・ラトバラ、6番手にヒュンダイのダニ・ソルド、7番手にトヨタのエサペッカ・ラッピが続く。このエバンスからラッピまではわずか5秒差となっており、明日以降の順位争いからも目が離せなくなりそうだ。競技3日目はSS8〜SS15の計8SS。軍事演習場パンツァープラッテを含む計150.12kmのSS距離を走る山場の1日となる。SS9/12のパンツァープラッテは38.57kmと大会最長のステージであり、このSSの成否が勝負の行方に影響する可能性もありそうだ。オープニングのSS8はSS2は18日の15時48分(現地時間17日8時48分)スタート。
WRCドイツ SS7後暫定結果
1. オィット・タナック/マルティン・ヤルベオヤ トヨタ・ヤリスWRC 59:22.6
2. セバスチャン・オジエ/ジュリアン・イングラシア フォード・フィエスタWRC +12.3
3. ティエリー・ヌービル/ニコラ・ジルスール ヒュンダイi20クーペWRC +27.4
4. エルフィン・エバンス/ダニエル・バリット フォード・フィエスタWRC +37.8
5. ヤリ‐マティ・ラトバラ/ミーカ・アンティラ トヨタ・ヤリスWRC +38.8
6. ダニ・ソルド/カルロス・デル・バリオ ヒュンダイi20クーペWRC +42.7
7. エサペッカ・ラッピ/ヤンネ・フェルム トヨタ・ヤリスWRC +42.8
8. クレイグ・ブリーン/スコット・マーティン シトロエンC3 WRC +58.0
9. アンドレアス・ミケルセン/アンデルス・ヤーゲル ヒュンダイi20クーペWRC +59.0
10. テーム・スニネン/ミッコ・マルックラ フォード・フィエスタWRC +1:21.4
11. マッズ・オストベルグ/トルステイン・エリクセン シトロエンC3 WRC +1:28.1