フィンランドのラリードライバー育成の大御所、ティモ・ヨウキが、珍しくエストニアのエージェンシー、www.delfi.eeのインタビューに応え、伝説的なラリードライバーのマネージメント業について語った。その中で、カッレ・ロバンペラが20歳までにWRCワークスドライバーになるという予測にも言及している。
同郷フィンランド人ドライバーのマネージメントについては触れたが、国外ドライバーに関しての活動について語ることにも躊躇しなかった。オィット・タナックのピレリ・スタードライバー時代や、ティエリー・ヌービルと仕事をするチャンスを失ったことの後悔、ミッコ・ヒルボネンやヤリ‐マティ・ラトバラの育成で忙殺されていた時にもチャンスが多く訪れたことなどにも触れた。
ラトバラが、自分自身にプレッシャーをかけ過ぎることで精神面の負担となり、選手権チャンスを逃していることにも懸念を見せた。ヒルボネンが世界チャンピオンになるチャンスを逃したのは、マルコム・ウィルソンがサルディニアで、ヒルボネンを勝たせるオーダーをラトバラに出さなかったことが原因ともしている。
ヨウキは、手がけたドライバーがワークスチームに加入した場合に、利益の50%を得るという。もし、育成選手のキャリアをそこまで到達させることができなければ、それまでの投資は全て失われてしまう。才能のあるドライバーはフランス、スペイン、英国とどこにでもいるが、問題は彼らをどのように育成するかにあるという。
「誰を育成するかは自分で選ぶ」
全ての思い違いは、この一言で理由がハッキリするのではないだろうか。
スペインからは、心配なニュースが入っている。WRCコ・ドライバーチャンピオンで、WRC24勝をマークしているルイス・モヤが、2度目の脳動脈瘤に襲われていたというのだ。2018年1月に最初の脳動脈瘤を経験しているが、その後回復し、レッドブルでのWRC活動の業務に戻っている。先日行われたWRCドイツ戦も、現地に帯同していた。
プロフェッショナルのコ・ドライバーとしては2002年に活動を止めたが、ヒストリックカーイベントには度々参加しており、2013年までは旧友のカルロス・サインツと頻繁に登場していた。
フランス・グラベルラリー選手権第4戦、テラ・デ・ロザーレは、リオネル・ボーが、チボール・ダルベ(いずれもシトロエンDS3 WRC)を抑えて優勝を飾った。4位にはヒュンダイi20 R5のマックス・バタネンが食い込んでいる。
来月は、リア駆動のエスコートをこよなく愛するファンがベルギーに集結する。ワンオフイベントとして南西部の街、クービンを拠点に9月15‐16日に開催されるエスコート・ラリー・スペシャルには、140台ものエスコートがエントリーする。
このイベントが開催される週末は、WRCトルコ、英国選手権のマン島ラリーも行われる。
(Martin Holmes)