小林直樹カメラマン撮影のWRC写真で彩る「ワールドラリーカレンダー2019」。
掲載されている写真について、小林直樹カメラマンのひと言コメントとともにご紹介してまいります。今回はいよいよ最終回、9月〜12月までをご紹介します。
WORLD RALLY CALENDAR 2019
ワールドラリーカレンダー2019
A2変形判・13ページ・オールカラー
撮影: 小林直樹
発行: 合同会社サンク
価格: 2,800円(税込)
9月
ドイツのパンツァープラッテという軍事演習場の中のステージですね。廃棄された戦闘機の脇を通過する定番の場所なので、似た写真を見たことのある方もいるかもしれません。いつもここで撮る時は戦闘機も分かるように入れるのですが、今回はスローシャッターで流し撮り。戦闘機だというシルエットが分かるギリギリのところで、戦闘機のスピード感とイメージを重ね合わせています。
実はこの戦闘機のほかに戦車もあるのですが、ちょっとコースの奥に入り込んでいかないと撮れなくて……今回はパスしております。
10月
これもドイツ、パンツァープラッテの中なのですが、丘の上を見て分かるとおりブースもたくさん出ていてにぎやかな観戦エリアで、毎年撮影に行っています。今年は逆走という設定になっていたので、これまでにはない新鮮な絵柄になりました。
やはりポイントは斜面を埋め尽くすギャラリーですね。それをうまく活かすような構図で撮影することに集中しました。光のまわり方もいい感じになったと思います。
11月
これはメキシコの最終日で、いかにもグラベルラリーという感じがして好きですね。ラリーカーは右上の奥からやって来て、手前側に向かって走ってきます。ちょうど朝日の光が横から入ってきて綺麗だったのがポイントですね。どんな風にラリーカーが進んできたかという道筋を見せることができたと思います。
ここはオープニングSSで、早朝に出発したのですがアクセス路の渋滞がひどく、かなり手前でクルマを駐車して撮りに行きました。行ったら大勢のギャラリーと駐車車両が見えて、それを入れ込んで撮るのもアリだと。みんな前日の夜からキャンプしているから、朝なのに酔っ払いばっかりで大盛り上がりです(笑)。
今年のカレンダーではこれが一番好きですね。無造作にクルマを山道において、朝早くから多くのギャラリーが待っていて、そこに朝日を浴びながらラリーカーが走ってくる。こういう雰囲気になるかどうかはレッキでは分からないし、光も入ってみないと分からない。偶然の要素もありますが、これはすべてがいい感じになったなと思います。
12月
これもメキシコですね。グアナファトのSS1スタートに向かうローブを、途中のリエゾンで撮影したものです。今年はSS1を走り終えてから選手紹介セレモニーがあるという変則的な順番だったので、SS1に向かう途中で撮影しようと決めました。バックの教会はぜひ入れたいなと思っていたのですが、だんだん人が押し寄せてきて、数台撮影して移動してしまいました。
ポイントは人垣と古い町並みを想像させる石畳、そしてバックの教会ですね。実際はかなり暗くて街頭も少ないですから、ISO感度をできるだけ上げて、ストロボを弱めに焚いて……周囲のギャラリーに光を当てつつ撮りました。撮影場所はグアナファトの町中の生活道路。まわりは商店街です。景色が綺麗な街なので、どこで撮っても絵になると思います。
ワールドラリーカレンダー2019は、ラリー北海道のラリプラブースにて初お披露目、販売スタートです。会場でお手にとってじっくりご覧いただけますのでお楽しみに! 小林カメラマンも現地入りする予定ですので、運が良ければ会えるかも?
さらに、現地に来られない方はオンラインでご注文いただけます。しかも今なら送料無料になる先行予約キャンペーン中! 対象は13日(木)のご注文分まで! ご購入は下のボタンからどうぞ。