フォルクスワーゲンは、開発中のフォルクスワーゲン・ポロGTI R5のデビュー戦となる10月のWRCラリースペインのドライバーに、エリック・カミリを起用することを発表した。
ポロGTI R5の初参戦のクルーとして、フォルクスワーゲンが選んだクルーは、最も身近な顔ぶれだった。カミリとコ・ドライバーのベンジャミン・ベイラスは、テストドライバーとしてポロGTI R5の開発において大きな役目を果たしてきた。このWRCスペイン戦では、フォルクスワーゲン・モータースポーツからのワークス参戦は今回限りとなり、その後、各国のカスタマードライバーが国内外のラリー参戦に乗り出すことになる。現状、8チームに15台の供給が決まっているとのことだ。
カミリは、2017年のWRC2では、WRCドイツでの優勝を含め3回ポディウムに上がり、シリーズ2位に入るなどシリーズの経験も豊富だ。
「エリック・カミリとベンジャミン・ベイラスは、経験豊富なクルーであり、ポロGTI R5のテストでも重要な仕事を果たしてきた」とフォルクスワーゲン・モータースポーツのディレクター、スベン・スミーツはコメント。
「彼らのWRC2での経験を実戦デビューで活かすことは、彼らにとっても理にかなったステップアップ。エリックとベンが乗ることで、我々も万全の体制ができる」
ベイラスは、フォルクスワーゲンがWRC参戦していた時期に、セバスチャン・オジエのスポッターやウェザークルーの一人として活躍しており、チームとも馴染みが深い。
なお、2台目のポロGTI R5のクルーについては、後日発表するとしている。
注目のR5マシンのデビュー戦をドライブする大役に指名を受けたカミリ。「スベン・スミーツとジャン・デ・ジョン率いるR5プロジェクトからのこの朗報は、少し遅れたけど最高の誕生日プレゼントになったよ」とコメントを寄せたカミリは、9月6日に31回目の誕生日を迎えている。
「うれしかったし、この重要な一戦でチームの一員となることを誇りに思う。テストに徹した一年を過ごしてきたので、ポロGTI R5の初めてのラリーに参戦できるのは素晴らしいことだし、モチベーションは最高に高まっている。ラリースペインに向けてしっかり準備を積み、ポロR5のキャリアを輝かしいリザルトで始めさせてあげたい」
ポロGTI R5はここまで1万km近くのテストを行ってきたが、カミリはその3分の1近くを担当してきた。
「ポロGTI R5は、反応がとても正確。R5マシンとして素晴らしい仕上がりだと思う。でも、確実なことはラリースペインで初めてライバルと対峙してからハッキリする。楽しみだよ」